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同時刻


スンチョル side


「隠れんぼは好きだけど、あんまり長くは付き合ってらんないんだよねぇ〜…」


低い間延びした声を背中に感じながら、デスクの物陰に隠れる俺とジフンは目配せをする。

中国での報告で存在は聞いていた。
影を使う能力者。
テヒョンとかいう男は、テミンの仲間だ。



「(やっぱり来たんだな…テミン)」



予想はしていた。

だけど、君は…来るべきじゃなかったんだ。
それすらも、"あの人"の計算内なのだから…。




「ヒョン、どうする?」

「迎撃するしかない。援護をお願い」





了解。とジフンは自分の命同等に大事なノートパソコンをリュックにしまい込み、拳銃を片手に持つ。


そんなジフンを見ていると目が合い、何?と少し眉を顰められた。



「いや…。お願いをしといて何だけど、ジフン…こういう戦闘っていつぶりだっけ?」


「ざっと2年ぶりぐらい?でも大丈夫。射撃訓練は定期的に受けてるから」


「………」



能力の都合上前線に立つことの方が少ないからそうだけど…。
こんな状況だと言うのに、何故か自信満々の弟の姿に笑みが零れてしまい。


「ヒョン、緊急事態なんだから真面目に」


「うん、ごめん。大丈夫。ジフナは俺が守るから」


「自分の身は自分で守れるよ」



無愛想に返され、俺はまた笑みが零れる。

つくづく思う。

やっぱり…俺は仲間が大事なんだ。
誰一人…欠けちゃダメなんだって。


俺は心の奥底でずっと迷っていた自分の気持ちに整理をつける。

それが例え"あの人"の考えることに反していても…俺は……。



「ジフナ」


「今度はなに」


「お前達は俺が絶対に守るからね」




そう言えばジフンは黙り込み、…わかったから。と俺から視線を外す。




「ここにもいない。いい加減に飽きてきたんだけど〜…」



影を使い、デスク一つ一つ吹き飛ばすテヒョンは欠伸混じりに呟いていた。

俺達が隠れるデスクに近付いてきたその時、俺とジフンはお互いに反対側から飛び出しテヒョンを挟み撃ちにする。




「ひひっ、そう来なくっちゃ」



テヒョンは口を四角にし、笑っていた。

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yui(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます!それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 伊狐さん» ありがとうございます!それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - いつも読ませていただいてます。とっても面白いです。パスワードを教えていただきたいです。今後も楽しみみしてます! (2020年5月22日 2時) (レス) id: 7b2d92024a (このIDを非表示/違反報告)
伊狐(プロフ) - この作品が大好きでお気に入りです!パスワード教えてください!これからも応援しています! (2020年5月22日 2時) (レス) id: c76b536d3e (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - ジュンピ落ちがいいです!これからも頑張ってください! (2020年5月11日 23時) (レス) id: 4de243fabb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yui | 作成日時:2020年3月30日 22時

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