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「…俺は、もう疲れたんだ」
力のない言葉は今にも消え入りそうで、このまま本当にジョンハンさんが消えてしまうんじゃないかと不安になる。
「生きる意味なんて、最初から…無かった」
「………」
「あの日、死ぬべきだったのは俺だった…母さんじゃない。俺が…」
「っ、やめてください、冗談でも、そんなことを！」
言わないで。
貴方が死ぬべきだったなんて、誰も思わない。
私や、仲間のみんな、貴方を守って死んでしまった貴方の母親だって、そんなこと思わない。
ぐっと握られたジョンハンさんの拳が床を殴る。
「じゃあなんだよっ…俺の生きる意味、俺の存在ってなんだよ！！！」
「……っ、」
明らかに気が動転してるジョンハンさんは、私の上に跨ったまま、首に手を伸ばしてきた。
「化け物、気味が悪い、産まれて来なければ良かった、そんな事を言われ続けた俺の存在理由は？…ないんだよ。そんなもの最初から。俺には何も無かったっ！」
「やめっ、て…」
私の首を掴む手にだんだんと力が込められる。
ジョンハンさんの瞳とかち合い、私は身震いした。
「なぁ…A、俺と一緒に、いてくれるんだろ…？」
暗い瞳だ。
とても深く、底のない闇。
その瞳は、私を捕らえているはずなのに、私を映していなかった。
「っ…ジョンハ、ンさっ…」
「…このまま、傍にいて。俺の傍を離れないで…苦しいんだ…痛いんだ…ひとりはもう嫌なんだ…」
懇願するようなその思いに、ぎゅっと胸が締め付けられるのと、酸素が上手く吸い込めず意識が朦朧とし始めたのが同時にやってきた、その時ーー。
「いい加減にしろジョンハン！！」
「っう！！」
ジョンハンさんが蹴り飛ばされる。
「っく、はーーっ、げほっげほっ！！」
「大丈夫、A。息を吸って、ゆっくりね。そういい子だよ」
「こほっ、ジ、スさっ…はぁ、はっ」
優しく私の背中を撫でながら、まったくさ…。と困惑の色を浮かべたジスさんが私の腕を引き立たせる。
冗談抜きで死ぬかと思った…。
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yui(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 伊狐さん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - いつも読ませていただいてます。とっても面白いです。パスワードを教えていただきたいです。今後も楽しみみしてます! (2020年5月22日 2時) (レス) id: 7b2d92024a (このIDを非表示/違反報告)
伊狐(プロフ) - この作品が大好きでお気に入りです！パスワード教えてください！これからも応援しています！ (2020年5月22日 2時) (レス) id: c76b536d3e (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - ジュンピ落ちがいいです！これからも頑張ってください！ (2020年5月11日 23時) (レス) id: 4de243fabb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2020年3月30日 22時
