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ジュン side
「それでは、君はスイランという者に脅されてデータを盗み。並びに希少価値の高い能力を持つ仲間を誘拐した。それで間違いはないか？」
「あのさぁ」
何度目かになるその質問に、いい加減飽き飽きしてきた。
雑に返しそうになるところ、スンチョリヒョンと目が合い、静かに首を横に振られる。
「…はい、そうです」
僕の返しに、僕を取り囲む数人の男達が息を吐いていた。
「脅されていたとは言えした事への処罰は免れない。暫くは独房への軟禁を命ずる。尚、仲間内の接触は極力控えるよう。処罰は追って通達する。スンチョル、後は貴様に任せたぞ」
「はい」
部屋から出ていく男達を眺め、ヒョンに視線を移せば、お疲れ様。と笑顔を向けられる。
「軟禁だけなんて、温すぎるよ…」
「いいんだよ。温くて。俺が頑張って裏を引いたんだから」
「…それ、本当にいいの？」
いいの。と満足そうに笑うスンチョリヒョン。
このヒョンは一体…と考えてはやめる。
査問委員会が開かれていた数日間、色々なことを訊かれた。
それはもう、根掘り葉掘りと。
隠すこともないから、答えられるものは全てを答えたけど。
「ジュニ、身体の方はなんともない？」
「…うん、なんともない」
僕がいまだに生きているということは、スイランの呪いは本当に解けたのだろう。
Aのおかげで…僕は自由になれた。
そんな彼女が倒れた時は心臓が止まりそうになった。
「(A…)」
Aは無事なのかな。
目を覚ましたかな。
そんなことを考えながらスンチョリヒョンと歩いていると、目の前からジスヒョンが歩いてくるのが見えた。
本部に帰ってきて早々査問委員会が開かれたから、会うのは本当に久しぶりで…。
「ジスヒョン…」
「ジュニ、おかえり」
「…ただいま」
ぎこちない返しに、どうしたの。とジスヒョンが苦笑をしていた。
「ジスが怖いんじゃない？」
「ちょっとスンチョラ…失礼じゃない？」
不満そうに口を尖らせるジスヒョンは、スンチョリヒョンから視線を移し僕を見る。
「ジュニ、Aがさっき目を覚ましたよ」
ジスヒョンのその言葉に僕は目を見開いた。
本当に良かった…。
どっと押し寄せてくる安心感に僕は小さく息を吐く。
「ジュニ、後でAちゃんの様子見に行こうか」
「え…でも、仲間内の接触は…」
「バレなきゃ大丈夫」
そう言って優しく微笑むスンチョリヒョンに、ありがとう…。と僕は静かに感謝をした。
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yui(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 伊狐さん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - いつも読ませていただいてます。とっても面白いです。パスワードを教えていただきたいです。今後も楽しみみしてます! (2020年5月22日 2時) (レス) id: 7b2d92024a (このIDを非表示/違反報告)
伊狐(プロフ) - この作品が大好きでお気に入りです！パスワード教えてください！これからも応援しています！ (2020年5月22日 2時) (レス) id: c76b536d3e (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - ジュンピ落ちがいいです！これからも頑張ってください！ (2020年5月11日 23時) (レス) id: 4de243fabb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2020年3月30日 22時
