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真っ暗闇の中。
私は、そこにいた。
暗闇はひたすらに暗闇で、どこに行っても何をしても、ただの闇。
果てしない闇にやがて精神が疲れて、私は座り込む。
辛い、怖い、悲しい、寂しい。
そんな感情が自分の身体一杯に一気に流れ込んでくる気がして、頭を抱えた。
『A』
誰かに名前を呼ばれた気がした。
何度か聞いたことのあるその声に、私は顔を上げた。
小さなあたたかい光が、私の周りを漂い、そして優しく触れてくる。
『真実がどうであれ、貴方は貴方のその気持ちを忘れないで』
声はそう言うと、強い光を放ち暗闇を打ち消す。
一際強く輝く光に手を伸ばし、私は口を開く。
「オンニ…行かないで」
自分でもわからないまま言葉が出ていた。
何故悲しく感じるのか。
貴方は一体誰なのか。
伸ばした手は誰かに握り返された気がして、その温かさに私は静かに目を瞑った。
ーーー
「だから、それが…」
「でも異常がない内は…」
ゆっくりと目を開くと眩しい明かりに目を細めた。
「…A、目覚めたか？」
顔を覗き込まれ、私はぼーっとその人の顔を確認する。
「ジョン、ハン…さん？」
「良かった。ちゃんと意識はあるね」
隣にはジスさんもいて、ここは本部なのだと鈍い思考で認識をした。
「私、また倒れて…？」
「今回は5日間も寝てたんだぞ、お前」
「5日…間」
なんですと。
前回の3日間を軽く超えましたか。
「能力の反動が大き過ぎるよ。身体に異常が見られないのは相変わらずだけど、これが続くようじゃ…能力を使うことはおすすめできないね」
「だから、それはこいつの能力の加減が出来てないだけで、それが出来るようになれば多分」
「それで何とかなる保証は？どこにもないでしょ？リスクを侵す必要はないと思う。ハニだって考えればわかるはずだけど？」
「………」
押し黙るジョンハンさんの様子を見ていられず、私は身体を起こそうとする。
だけど腕に刺さっていた点滴類の数々に目を見開いた。
「…ちょっと…これ、大袈裟では…」
「大袈裟じゃないよ。倒れたのは2回目だし、今回もいつ起きるかわからない状態だったから、栄養面やその他にも考慮することが多かったんだ」
まぁ、それ見てチャニは泣いちゃってたけど…。と言葉を濁すジスさん。
なんだか…大変なことになってしまったな。
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yui(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 伊狐さん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - いつも読ませていただいてます。とっても面白いです。パスワードを教えていただきたいです。今後も楽しみみしてます! (2020年5月22日 2時) (レス) id: 7b2d92024a (このIDを非表示/違反報告)
伊狐(プロフ) - この作品が大好きでお気に入りです！パスワード教えてください！これからも応援しています！ (2020年5月22日 2時) (レス) id: c76b536d3e (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - ジュンピ落ちがいいです！これからも頑張ってください！ (2020年5月11日 23時) (レス) id: 4de243fabb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2020年3月30日 22時
