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ジュン side
「ジュニヒョン！！早く！」
ジリジリと、痛む腕の傷に僕は顔を歪めながらチャンの後ろを走る。
「チャニ、スングァナとハンソラを連れて本部内にある非常用脱出口まで行くんだ！僕は時間を稼ぐ！！」
「ジュニヒョン！！！」
早くチャニ！と引っ張っていくスングァンとハンソラに目配せをし、僕は足を止めた。
「お〜なに、逃げんのやめたの？弟達を逃がして自分は犠牲に。美しいなぁ、兄弟愛」
「別に諦めたわけじゃないよ」
ニヤッと笑う目の前の相手に、何故こんな事になったのかと、僕は数分前の出来事を思い出す。
ーーー
「ジュニヒョンのおかげで薬の充満、大分薄れましたね！」
良かったぁ。と安心したような笑みを浮かべるチャンは、倒れていた組織の職員を近くの部屋のベッドに寝かせていた。
廊下に倒れていた人の数が多いから大変だけど、このままにしておくべきではないし…今は目の前の出来ることをしなくては。
「(A…大丈夫かな…)」
連絡の取りようがなく、安否もわからない。
彼女だけじゃない、他のみんなだって。
「ジュニヒョン、ちょっと…」
「スングァナ？」
スングァンに腕を引かれ連れられてきたのは本部内に隣接している研究施設に続く廊下だった。
リーダーであるスンチョリヒョンは別だけど、僕達は足を踏み入れてはいけない区画である。
「この先がなに？」
「…さっき叫び声が聞こえた気がして。でも、この先って僕達が行っちゃいけない場所だし…」
ど、どうしよう…。とおろおろしてるスングァンの肩を僕は優しく叩く。
「…わかった。僕が見てくるよ」
「でも、ヒョン」
「大丈夫大丈夫。これ以上何かやらかしても怖くないから」
きっとスングァンは僕の立場を心配しているのだ。
査問委員会まで開かれた僕は、本来軟禁場所から出ることは許されてない。
その上、禁止区域にまで足を踏み入れたとなれば、僕の首が飛ぶのでは、と思っているのだ。
…正直そんなことを、言ってる場所じゃない。
今は緊急事態であって少しでも多くの人を救わなくては。
「じゃ、ちょっと行ってくるね」
「う、うん。気をつけて、ヒョン」
いまだ不安そうなスングァンを置いて、僕は研究施設へと足を踏み入れた。
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yui(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 伊狐さん» ありがとうございます！それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - いつも読ませていただいてます。とっても面白いです。パスワードを教えていただきたいです。今後も楽しみみしてます! (2020年5月22日 2時) (レス) id: 7b2d92024a (このIDを非表示/違反報告)
伊狐(プロフ) - この作品が大好きでお気に入りです！パスワード教えてください！これからも応援しています！ (2020年5月22日 2時) (レス) id: c76b536d3e (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - ジュンピ落ちがいいです！これからも頑張ってください！ (2020年5月11日 23時) (レス) id: 4de243fabb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2020年3月30日 22時
