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部屋の中は荒らされていたり、物が壊されていたりと随分悲惨な状況だった。
「で、シュランはどこだ?」
テーブルにどかんと座り込むスキンヘッドの男は、ミョンホくんと私を交互に見やる。
私達の後ろには、傷の男が未だに私達に拳銃を向けているのがわかっていた。
「僕達もシュランに会いに来たんだ。ここにいないのなら、わからない」
「んだよ!!使えねーな!!」
スキンヘッドの男は、近くに転がっていた椅子を怒鳴り散らしながら、思い切り蹴り飛ばしていた。
この状況をどうするか考えていると、スキンヘッドの男がミョンホくんの胸ぐらを掴み、引き摺るようにどこかへ連れて行こうとする。
思わず身体が動きそうになるが、背中に突きつけられた銃口と、ミョンホくんの
『大 丈 夫』
という口の動きに、私はその場に踏み止まる。
開け放たれた窓から、上半身だけ身を乗り出すような状態にされるミョンホくんに、見てるこちら側がハラハラとした。
スキンヘッドの男が手を離してしまえば、そのまま頭から落ちてしまう。
だけどミョンホくんはそんな状況でも冷静だった。
「シュランをどうして探してる?」
「あ?」
「彼女を探す理由を聞いてるんだけど?」
スキンヘッドの男は、妙に冷静なミョンホくんの姿に、舌打ちをした。
「言う必要ねぇよ。それにあの女の居場所を知らねぇんならお前には用もねぇよ」
「っ!」
そう言って男は、ミョンホくんを掴む手を離した。
支える力が突然無くなり、ミョンホくんは重力に従って頭から落ちていった。
「ミョンホくん!!」
「黙っていろ」
「それは無理!」
叫び声と共に突きつけられた銃口。
私は拳銃の位置を把握し、即座に振り返ると傷の男が持つ拳銃を叩き落とした。
そして続け様に、驚いたように目を見開く傷の男の顎を思い切り殴る。
怯んだ男の横で、私は先程叩き落とした拳銃を拾いあげようとするが、背中に衝撃が走った。
「っ!」
「調子に乗んな!」
スキンヘッドの男から背中を蹴られ、顔面から床にダイブしてしまった。
「とんだじゃじゃ馬だな。おい、大丈夫か?」
「…あぁ」
顎を殴られた傷の男は、顔を歪め私を睨んでくる。
「ったく、殺してやってもいいが、お前には死ぬより辛い苦痛を味わわせてやるよ」
「離して…っ!」
スキンヘッドの男に髪を掴まれ、引きずられる私は必死にもがく。
すると、突然窓の方から銃声が聞こえた。
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レン(プロフ) - 今日からうちの子は改名してホシくんです!笑笑メスですけど笑笑 (2020年3月16日 17時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - レンさん» ポメラニアン飼ってるんですね!羨ましいです〜!もうそれはポメホシくんなので盛大に可愛がってあげましょう!^ - ^ (2020年3月14日 19時) (レス) id: b3fbbcd754 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - めちゃくちゃ似合います!ふわふわしてチョコチョコしてる感じが!!← うちでもポメラニアン飼ってるので今日からホシくんだと思うことにします!笑笑 (2020年3月13日 14時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - レンさん» コメントありがとうございます!勝手ながらホシくんは絶対にポメラニアンが似合うなと、オタク心が疼いてしまいました。これからもポメホシくんをどうぞよろしくお願いします!! (2020年3月10日 21時) (レス) id: b3fbbcd754 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ぽ、ポメラニアンになるホシくん…無理可愛すぎる… (2020年3月9日 20時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yu-i | 作成日時:2019年12月8日 20時