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「そっちも、やめておいた方が身の為だよ」
シュランさんと少し離れた場所で待機していたミョンホくんが、車の天井に瞬間移動をしてきては、そう言った。
男性の後ろに隠れていた女性の手には、同じく拳銃が握られていたが、その手はガタガタと震えていた。
「さっき言った通り、危害は加えない。これ以上変な真似をしない限り」
ウォヌくんがそう伝えると、空気が一気に冷たくなった気がした。
「わ、わかった。本当に何もしないのならいい…」
男性は渋々と招待状を取り出すと、それをウォヌくんに渡した。
とりあえず最初の任務成功。と口角を上げていると虎の姿をしたスニョンくんがコツンと軽く頭を押し付けてくる。
「よしよーし。偉いよスニョンくん」
ポメラニアンも可愛かったけど、こうして見ると虎も可愛いもんだ。とスニョンくんの頭を撫でた。
スニョンくんが相手をしていた運転手の男はぐったりと倒れ込んでおり、暫く目を覚ますことはないだろうと思った。
「お前達は一体何者なんだ?今回のオークションになんの用がある…?」
訝しげな視線を送ってくる男性の言葉に、私はそちらに顔を向ける。
「私達はただ仲間を探してるだけです。貴方こそ何故こんな馬鹿げたものに参加をしようと?」
人を金で買うなんて。
売る人も買う人、ろくでもない。
商品として扱われる人間の気持ちなんて考えもせず、金持ち達はただ私利私欲の為に。
「自分の金で買うことの何が悪い?そもそも能力者は社会不適合者が多い。私達はそんな奴らの為に…」
「あ、もういいです」
黙って聞いていれば、胸糞が悪い。
ごめんね、それと危害を加えないって前言撤回。
「結局貴方達も、ろくでもない人間ってことですねっ!」
「…ぐあ!!」
にっこり笑い掛け、私は男性の顔に一発拳をお見舞いする。
男性は痛みに悶え膝をつく。
鼻血を流す男性を一瞥し、ウォヌくんとミョンホくんを見ると若干驚いたように瞠目していた。
私はそんなのお構いなしに通信機に呼び掛ける。
「シュランさん、招待状を手に入れましたので次の作戦に移行します」
『了解。逃げられても困るからそいつらは私がなんとかしとくよ』
端的に通信を終えると隣でウォヌくんが、怒らせると怖いタイプか…。と呟いていたのを敢えて無視するのだった。
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レン(プロフ) - 今日からうちの子は改名してホシくんです!笑笑メスですけど笑笑 (2020年3月16日 17時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - レンさん» ポメラニアン飼ってるんですね!羨ましいです〜!もうそれはポメホシくんなので盛大に可愛がってあげましょう!^ - ^ (2020年3月14日 19時) (レス) id: b3fbbcd754 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - めちゃくちゃ似合います!ふわふわしてチョコチョコしてる感じが!!← うちでもポメラニアン飼ってるので今日からホシくんだと思うことにします!笑笑 (2020年3月13日 14時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - レンさん» コメントありがとうございます!勝手ながらホシくんは絶対にポメラニアンが似合うなと、オタク心が疼いてしまいました。これからもポメホシくんをどうぞよろしくお願いします!! (2020年3月10日 21時) (レス) id: b3fbbcd754 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ぽ、ポメラニアンになるホシくん…無理可愛すぎる… (2020年3月9日 20時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yu-i | 作成日時:2019年12月8日 20時