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その言葉の意味に私は呆然と立ち尽くす。
忘れたまま？私が彼を？
どういうこと？
柔らかい表情で私を見つめてくるその人に、一瞬時が止まったような感覚に陥った。
掴まれた手がやけに熱い。
「A！！」
「……！！」
ウォヌくんから名前を呼ばれハッとする。
彼目掛けて鋭利な氷の刃が飛んでいく。
その人は私から手を離すと、まるでウォヌくんの攻撃がわかっていたかのように軽やかにそれを避けた。
「テミン、助けに来るのが遅かったね」
テミンと呼ばれたその人が避けた先には、縄を解いているキムジヒョンが。
私の手に握られていたロープは途中で切られていた。
私の馬鹿。
「…貴方の失態で計画が台無しだよ。どうしてくれるの？」
「それは後で考えるとして、ここから逃げるのはどうかな？」
テミンは深いため息を吐くと私を見ると手を差し伸べてきた。
「A、僕と一緒に来て」
「…何を」
「そいつらと一緒にいてもAにはこの先辛いことしかない」
この人は一体何を言っているんだろうか。
まるでそういう未来が訪れるということを知っているような…そんな…。
「A、下がれ！」
ジョンハンさんが叫ぶ。
チャニョルを背負いながら右手を突き出すジョンハンさんは、先程ウォヌくんが作り出していた氷の刃を能力を使いテミンの背後を狙う。
だが、
「僕には通用しないよ」
またしてもそれは避けられた。
もしかして攻撃が読まれている？
「背中に目でもついてんのかよ」
「話しの邪魔をしないで欲しいんだけど？」
「悪いけどそいつは俺らの仲間なんでね。無視は出来ないだろ？」
テミンはジョンハンさんを冷めた目で見た後、険しい顔つきになる。
「君達組織の人間は僕から何もかもを奪っていく…本当にムカつくよ」
怒り、後悔、悲哀、彼からは色んな感情が見え隠れする。
組織に対して恨みを抱いている様子に何故か心が締め付けられた。
と、その時。
「…な、なに！？」
床が激しく揺れ動いた。
立っているのが困難なぐらいにだ。
じきに振動がおさまると、一部の床に亀裂が入りそこが陥没する。
ベクヒョンを壁際に寝かせたウォヌくんがそこをジッと見つめていた。
「...何か...聞こえる」
「え…？」
ウォヌくんの言葉に私は同じく陥没した場所を見つめる。
ア"ァ"ァ"ァ"..。という、まるで地の底を這うような低い唸り声。
陥没した穴から突然そいつは現れた。
「...うそ、でしょ」
現れたのは怪物だった。
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yui(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます！すみません、私のやり方が悪かったみたいで1がシリーズ一覧に出てこないのです(泣)お手数ですが、作者の作品一覧から飛んでいただけますと有難いです！ (2020年6月8日 21時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - あのこれって、「それは誰が為に2」となっておりますが、シリーズ1ってないんですか？シリーズ連載中のところを押しても2から始まるんです((長文すみません★てへぺr…((((( (2020年6月8日 19時) (レス) id: edee17033c (このIDを非表示/違反報告)
yu-i(プロフ) - ひまさん» コメントありがとうございます！我らがマンネはいつもイケメンですよね！！ (2019年11月27日 11時) (レス) id: c69704419e (このIDを非表示/違反報告)
ひま - いやーチャニイケメンすぎやわ〜今回も最高でしたー (2019年11月26日 22時) (レス) id: 22433977db (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ですよねー！いやあ、96s尊い… (2019年11月16日 13時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2019年9月17日 16時
