72 ページ22
「ああもう！！多すぎなんだけど！！」
「後ろ危ねーぞ」
「ぎゃ！」
突然ですが只今絶賛交戦中です。
キムジヒョンが逃げた隠し扉の先は薄暗く長い通路が続いていた。
そこを走り抜けて開けた空間に出た私達を待ち構えていたのはどうやらキムジヒョンの配下であろう武装集団。
否が応でも応戦するしか無い。
というか。
「麻酔銃が大活躍！ありがとうミンギさん！！」
大男には効かなかったけどね！
やっぱりこれ威力凄いよ！
「だから後ろ危ねぇって。ちゃんと周りを見ろよ」
「あ、ごめん」
気づかない内に背後に回り込んでいた男をチャニョルが仕留めてくれる。
さっきからこれの繰り返しだ。すまん。
最後の1人をチャニョルが倒し私達は足早に移動を始める。
「これ、立て続けに来られたら流石にしんどいかも」
「体力ねぇのな」
「1か月前まで運動と皆無の生活送ってた人間の体力舐めないで欲しいな」
「いや、威張んなよ」
ホントこれでも体力ついた方なんだよ。
と、走りながら思う。
「A、こっちだ」
角を曲がるチャニョルに続き私も角を曲がると立ち止まっていたチャニョルの背中に激突した。
鼻がぁ…！と呻く私をよそにチャニョルはいまだ呆然と突っ立っている。
「チャニョル、どうし…」
視線の先を辿ると、前方に1人の青年。
チャニョルや私と年はそう変わらない風貌だった。
「ベクヒョン…？」
チャニョルは少し震えた声で青年をそう呼び、 一歩、また一歩と、近付いていく。
ベクヒョンって確か、キムジヒョンに逆らって捕まったっていうチャニョルの家族？
それにしても何故ここに？
「ベクヒョンなんで…アイツから、逃げ出してきたのか？」
「………」
ベクヒョンは問いかけに答えない。
それに気にする様子もなく、チャニョルは心配そうに、だけどどこかホッとしたようにベクヒョンの両肩を掴んでいた。
「ごめんな。助けに行けなくて。セフンを探し出してみんなでここから逃げよう。もう誰も苦しまなくていいんだ」
「………」
無反応なベクヒョンに少し離れた場所で見守っていた私はなんとなく胸騒ぎがした。
彼の瞳は、なんだろう…虚ろだ。まるで自分の意思でここに来たのではないような。
そう考えていた直後。
「………っ！」
ベクヒョンの右手から長細く白い光が放たれ、チャニョルの脇腹を貫通した。
どさりと崩れ落ちるチャニョルに私は悲鳴を上げる。
「チャニョル！！！」
足が勝手に動いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 406人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yui(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます！すみません、私のやり方が悪かったみたいで1がシリーズ一覧に出てこないのです(泣)お手数ですが、作者の作品一覧から飛んでいただけますと有難いです！ (2020年6月8日 21時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - あのこれって、「それは誰が為に2」となっておりますが、シリーズ1ってないんですか？シリーズ連載中のところを押しても2から始まるんです((長文すみません★てへぺr…((((( (2020年6月8日 19時) (レス) id: edee17033c (このIDを非表示/違反報告)
yu-i(プロフ) - ひまさん» コメントありがとうございます！我らがマンネはいつもイケメンですよね！！ (2019年11月27日 11時) (レス) id: c69704419e (このIDを非表示/違反報告)
ひま - いやーチャニイケメンすぎやわ〜今回も最高でしたー (2019年11月26日 22時) (レス) id: 22433977db (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ですよねー！いやあ、96s尊い… (2019年11月16日 13時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yui | 作成日時：2019年9月17日 16時
