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「無事で良かった…」

目に涙を浮かべ子供達1人1人を抱き締めていく院長先生と焼けてしまった孤児院の姿に私はなんとも言えない気持ちになる。

ジスさんが通信でジフンさんに状況説明をしていなかったら恐らく被害はもっと大きかったはずだ。
そしてジフンさんを含め、組織の早急な対応に今回の火事事件はなんとか収束に向かっていた。


ただ一つの件を除いて。


「ウォヌ…」


スニョンくんのウォヌくんを心配する声に私は目を伏せた。

ミンヒョクくんが連れていかれた。
その事実を知る人達の表情はみんな重かった。


「Aちゃん」


黒塗りの車からスンチョルさんとジョンハンさんが降りてきた。


「お疲れ様」

「私…何も出来なかったです」

「被害者がこれ以上増えないように頑張ってたよ」

「それはジスさんとチャンくんが…」

「ううん、君も頑張ってた」


私の肩を優しく叩いたスンチョルさんはウォヌくんとスニョンくんの元へ行ってしまった。

そしてジョンハンさんが私の腕を引っ張る。


「ジョンハンさん…」

「いいから。帰るぞ」

「子供が目の前で拐われたんです」

「チャニから報告は受けてる」


歩くスピードが早いジョンハンさんに比べて引っ張られる私の足は酷く重く感じてしまい付いて行くのがやっとだった。


「助けに行かなきゃ」

「…今はとりあえず休め」

「その間にミンヒョクくんに何かあったら…!」


その先のことなんて考えたくない。
それなのにその先ばかり考える自分がいる。

車の前まで来るとジョンハンさんは足を止めゆっくりと私の方へ向き直った。
そして私を優しく抱き締める。
まるで小さな子供を落ち着かせるように、大丈夫。と私の頭を撫でるジョンハンさん。

その温かさに目頭が熱くなる。
喉の奥も痛い。


「(泣くのは嫌なのに…)」


止めようとすると逆に涙は溢れてきてしまうのは何故なのか。

どうせなら雨でも降ってしまえばいいのに。

私はそんなこと思いながらジョンハンさんの肩で泣いた。

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yui(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます!すみません、私のやり方が悪かったみたいで1がシリーズ一覧に出てこないのです(泣)お手数ですが、作者の作品一覧から飛んでいただけますと有難いです! (2020年6月8日 21時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - あのこれって、「それは誰が為に2」となっておりますが、シリーズ1ってないんですか?シリーズ連載中のところを押しても2から始まるんです((長文すみません★てへぺr…((((( (2020年6月8日 19時) (レス) id: edee17033c (このIDを非表示/違反報告)
yu-i(プロフ) - ひまさん» コメントありがとうございます!我らがマンネはいつもイケメンですよね!! (2019年11月27日 11時) (レス) id: c69704419e (このIDを非表示/違反報告)
ひま - いやーチャニイケメンすぎやわ〜今回も最高でしたー (2019年11月26日 22時) (レス) id: 22433977db (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ですよねー!いやあ、96s尊い… (2019年11月16日 13時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yui | 作成日時:2019年9月17日 16時

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