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「まだ彼女は目を覚まさないのかい？」
「まぁな。逃げ出したガキの方は？」
「暴れて仕方なかったから薬で眠らせておいたよ」
そーかよ。と興味なさそうに返すチャニョル。
きっとさっきの女の子のことだ。
助けを求めていたのに、私は助けることが出来なかった。
ミンヒョクくんと一緒に彼女も助けだせれば…。
「今し方組織の人間が何人か入り込んだみたいなんだ。とりあえず足止めをしてるけれど、ここまで来るのも早いかもしれない」
「ここを捨てんのか？」
「そうだね。捕まったら元も子もないから」
コツン、と靴音を鳴らしてこちらに近づいてくるであろうキムジヒョンに私は平常心を保つ。
「おい。連れてきたガキ達はどうすんだよ」
チャニョルのその問いにキムジヒョンは近づいてくる歩みを止めた。
「何人かは連れていく準備をしているよ」
「あのミンヒョクってガキもか？」
ミンヒョクくんの名前に思わず身体が反応しそうになるのを堪えた。
「君が連れてきた子だね。もちろん連れていくつもりさ」
「…なぁ、本当にいつまでこんなこと続けんだよ」
悲痛そうな、そんな声色を含んだチャニョルの表情がどんなのか、今の私にはわからない。
でも、もしかしたら彼はきっと…。
「また弱音かい？」
「こっちはもう疲れたんだよ。アンタのやり方に」
「君が今ここで逃げ出したら家族はどうなると思う？」
優しく、子供に言い聞かせるように、だけどそれは明らかな脅迫だった。
それ以前に、だ。
「(嘘だって言ってたくせに…)」
家族が人質になっている。
アレは事実だったというわけだ。
やっぱりチャニョルはそのせいでやむ得なくキムジヒョンに従っている。
反論出来ないチャニョルにキムジヒョンは追い討ちを掛けた。
「彼らの命は君に掛かっているんだ。ダメだよ。家族は大事にしなくちゃ」
「………」
「じゃあ僕は支度をしてくるから。君も早くするんだよ」
そう言ってキムジヒョンは部屋を出て行った。
私は身体を起こし扉の前に立ち尽くすチャニョルに声を掛けた。
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yui(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます！すみません、私のやり方が悪かったみたいで1がシリーズ一覧に出てこないのです(泣)お手数ですが、作者の作品一覧から飛んでいただけますと有難いです！ (2020年6月8日 21時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - あのこれって、「それは誰が為に2」となっておりますが、シリーズ1ってないんですか？シリーズ連載中のところを押しても2から始まるんです((長文すみません★てへぺr…((((( (2020年6月8日 19時) (レス) id: edee17033c (このIDを非表示/違反報告)
yu-i(プロフ) - ひまさん» コメントありがとうございます！我らがマンネはいつもイケメンですよね！！ (2019年11月27日 11時) (レス) id: c69704419e (このIDを非表示/違反報告)
ひま - いやーチャニイケメンすぎやわ〜今回も最高でしたー (2019年11月26日 22時) (レス) id: 22433977db (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ですよねー！いやあ、96s尊い… (2019年11月16日 13時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2019年9月17日 16時
