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裏切り者。
その言葉をどこかで予想していたとは言え、私の動揺は簡単に隠せるものではなかった。
「データが盗まれたのは、いつ頃なんですか…？」
「Aが眠り続けていた3日間」
「だから私は…白なんですね」
私には空白の3日間。
眠っていたことで容疑者リストから外れたことを不幸中の幸いと考えるべきなのか。
「僕を含めてスンチョリヒョン、ジョンハニヒョンもアリバイはある」
アリバイが無いのはその他の人達。
ジスさん、ジュンくん、ミョンホくん、ミンギュくん、ソクミンくん、スングァンくん、ハンソルくん、チャンくんの中に犯人がいるということだ。
「一応ヒョン達と協力して1人ずつ動向を探ってはいたんだけど、人手が足りなくてこれが中々進まないんだよ」
「私も…探れってことですね」
心が軋む。
まさか仲間を疑わなくてはいけないなんて。
「Aちゃんにはジュンのことを探って欲しいんだ。いいかな？」
「はい。…わかりました」
スンチョルさんに言われ頷く。
ジョンハンさんからは、大丈夫か？と若干心配そうに問われ引きつった笑みを返した。
頭を過ぎったのは昨日のジュンくんとの楽しかった時間。
「(大丈夫だよ…)」
自分に言い聞かせてモニタールームを後にした私は、早速ジュンくんの部屋へと急ぐ。
大丈夫。
白だと証明すればいいだけの話しだ。
裏切り者なんているはずがない。
「ジュンくん、ちょっといいかな？」
扉越しに声を掛けノックをする。
普段なら早い返事も今日に限って、聞こえてこない。
なんとなく胸騒ぎがした。
ドアノブを捻ってみると、鍵が開いていた。
恐る恐る扉を開けた私は目の前の光景に目を見開く。
「…どうして？」
零れた言葉は小さく、誰にも聞かれずに消えていく。
もぬけの殻。
何もなくなってしまったジュンくんの部屋は、端から誰もいなかったような、そんな風に思わせるのだった。
NEXT→誰が為に 3
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yui(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます！すみません、私のやり方が悪かったみたいで1がシリーズ一覧に出てこないのです(泣)お手数ですが、作者の作品一覧から飛んでいただけますと有難いです！ (2020年6月8日 21時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - あのこれって、「それは誰が為に2」となっておりますが、シリーズ1ってないんですか？シリーズ連載中のところを押しても2から始まるんです((長文すみません★てへぺr…((((( (2020年6月8日 19時) (レス) id: edee17033c (このIDを非表示/違反報告)
yu-i(プロフ) - ひまさん» コメントありがとうございます！我らがマンネはいつもイケメンですよね！！ (2019年11月27日 11時) (レス) id: c69704419e (このIDを非表示/違反報告)
ひま - いやーチャニイケメンすぎやわ〜今回も最高でしたー (2019年11月26日 22時) (レス) id: 22433977db (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ですよねー！いやあ、96s尊い… (2019年11月16日 13時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2019年9月17日 16時
