61話 ページ46
放たれた弾丸は、太宰の眉間に命中した。
太宰の身体が後ろに倒れる。
完全な無表情で恋人を見つめるA。太宰のポケットから取られた眼鏡を取り出し、何事も無かったかのようにかける。
俺の電話がなった。与謝野先生からだった。
｢国木田！大事だよ！《蒼の使徒》とかいう唐変木から次の脅迫が来たよ！｣
それによると。
｢現在航空している旅客機に爆弾だと！？｣
最悪のタイミング。
回避の方法はたった1つ。
仰向けに倒れる太宰、その横にぼーっと突っ立っているAの方へ向かう。
｢いつまで死んでいる気だ阿呆。起きて働け。おいAぼけっとするな、寝るな｣
｢えーもうちょっと死んでいたかったのに……A、心配してくれた？｣
『いえ全く』
｢非道い！｣
｢で、次のピンチかい？｣
｢ああ、お前らが黒幕でないのなら手伝え｣
｢国木田君なら、私を先にそれで撃つと思ったよ｣
太宰の手の中で、俺の拳銃は手帳の紙に戻った。
｢最初に気付いたのは？｣
｢お前の台詞だ｣
あの時太宰は｢君になら撃たれてもいい｣と言った。
だが奴がこの手の台詞を吐く時は、十中八九相手をおちょくっている時だ。
｢それともう1つ。これは盗聴器だな？｣
『ご名答』
｢いつすり替えられた？｣
｢釣具屋さんで野次馬をかき分けた時。Aにも注意するよう言っておいたのだけど｣
『私より太宰さんの方が仕掛けやすいと思われたみたいですねぇ…………んふふっ』
｢怒るよ？｣
太宰の方を見てくすくすと笑うA。
こいつは何を考えているのやら。
｢Aは黙ってろ。太宰、お前の事だ、どうせ態とすり替えたのだろう？｣
｢勿論。相手に座標発信機を取りつけてやったよ｣
敵の狙いは真犯人を偽装することだから、経歴不明の新入社員は最適。だが相手が悪かった。
｢ならばとるべき行動はただ1つ。敵の拠点を叩く！｣
『ふふ……敵に一泡吹かせてやりましょう、太宰さん！』
｢よし、行こう！｣
｢俺も入れろ！｣
『じゃあ国木田さんも』
｢じゃあとは何だ、俺はついでか！｣
この2人はこうでなくては
廃倉庫を後にして、運良く連絡がついた航空機内と映像を繋げる。
そこに現れたのは、年端もいかぬ少女だった。
泣き出す少女を太宰が上手くなだめ、通信機器を機長室へ持っていくよう促すと、素直に従った。
機長によると、航空機は1時間足らずで陸地に墜落すると。
被害規模はアラムタの爆弾の比ではないだろう。
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きの(プロフ) - そうでしたか…教えて下さり有難う御座います。此れからも更新頑張って下さい (2018年10月1日 8時) (
レス) id: e253f59a3b (このIDを非表示/違反報告)
風寧 - S&Gさん» 読んでいただいてありがとうございます。申し訳ありませんが、やつがれちゃんの方は諸事情により公開を一旦やめておりまして……すみません (2018年10月1日 0時) (レス) id: 19604f2ea5 (このIDを非表示/違反報告)
風寧 - きのさん» 読んでいただいてありがとうございます。申し訳ありませんが、やつがれちゃんの方は諸事情により公開を一旦やめておりまして……すみません (2018年10月1日 0時) (レス) id: 19604f2ea5 (このIDを非表示/違反報告)
S&G(プロフ) - やつがれちゃんちの末っ子も読ませていただいています。パスワードがかかっているので教えていたけませんでしょうか (2018年9月22日 15時) (レス) id: 176a693eed (このIDを非表示/違反報告)
きの(プロフ) - やつがれちゃんちの末っ子の方も読ませて貰ってます！何方もとても面白いです！此れは私情なのですが やつがれちゃんちの末っ子の方のパスワードがわからないので教えて頂けないでしょうか？此れからも更新頑張ってください！ (2018年9月22日 0時) (レス) id: e253f59a3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風寧 | 作成日時：2018年5月7日 22時
