お馬さんと紅一点 (ページ6)

今日:7 hit、昨日:19 hit、合計:59,535 hit

. ページ6

.

「そんな簡単に男のベッド入っていいの？」
『いいの』
「襲われちゃうよ？」
『おそわれない』
「僕だって男なのわかってる？」
『そくみには本当に好きな子にしかそういうことしないでしょ？』
「だから襲っていい？」

…………？？？？？酔っ払った脳内で解決するには難しい文章。
今の言葉のキャッチボールを脳内で反復してみるけど、ふわふわに拍車がかかるばかりでよく分からない。

『………だめ？』
「疑問形…(笑)」
『ちょっと難しかった』
「酔っ払ってるから」
『んー』
「外でこんなに酔っちゃダメだよ、わかった？」
『うん』

軽々と体を移動させられて、簡単に出来たもう一人分のスペース。
電気を消そうと遠ざかりそうになる背中に、寂しいなぁなんて意味不明なことを考えたら体が素直に動いてて、自分でびっくり。

「Aちゃん？」
『すごくない？』
「ん？」
『行っちゃやだって思ったら勝手に動いた』
「……何をさっきから可愛いことばっか言ってるの？」

軽く服を引っ張ったら、戻ってきてくれて隣に横になる。
優しく髪を撫でられれば即襲ってくる睡魔は、いつだって唐突のご登場。

『、でんき』
「Aが寝たら消すからいいよ」
『ん……そくみなー』
「うん」
『だいすき』
「うん、僕も大好き」

こんなアホみたいにめんどくさい人間の相手をしてくれて、いつもありがとう。
そこまで言ったような気もするけど、大好きな優しい笑顔に意識がいっちゃって覚えてないや。