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体温計を渡されて測れば、まぁそのくらいには。
「なんか食えば?どうせ食べてないだろ」
『食欲ない、眠い』
「なら寝た方がいいな」
『うぉぬがいないから。うぉぬがぎゅーしてくれなきゃ寝れない』
「………寝てた方がいいと思うけど」
熱のせいで距離感よくわかんないし、多分いつもと同じ距離にいるんだろうけど遠く感じて。
起き上がって、ベッドに腰かけるその膝の上に乗ってみたら幾分かは。
『うぉぬ』
「…あー……ちょっと待って」
『さみしかった』
「……底なしに可愛いことすんのやめろマジで…」
全然抱きしめてくれないから、自分からした。
今日は離れてあげないもん。ずっとくっついてるもん。1日一人でいたからもうウォヌから離れないもん。
『うぉぬ、ぎゅーしてくれなきゃやだ』
「はいはい」
『うぉぬがいなくて寂しかったから、そこのキツネさんのことうぉぬだと思ってたの』
「ぬいぐるみ擬人化してたのかよ」
『うぉぬ』
「もうそれヤバいから名前呼ぶな」
『うぉぬ。うぉぬうぉぬうぉぬ』
「キスすんぞ、アホ」
なにそれ。どうせしないのにねー。そういえば私が黙ると思ってねー。
一日我慢したんだからもっと構ってくれてもいいのにねー。
『してみて』
「はぁ…?」
『うぉぬ、かまってくれなくてやだ』
「お前マジで……大丈夫?余程しんどい?」
『やだ、うぉぬ』
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作者名:風 | 作成日時:2022年3月3日 22時