�� ページ13
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「ヤンヤン食べてる？たくさん食べてね」
「Aヌナは？お腹いっぱいなの？」
「わたしはケーキ食べるから」
『野菜も食べな、そこのご飯も』
スープを一口啜って、チョコレートアイスを食べるAのお腹の心配もしたくなるけれど、僕は思ったよりも早くノックされた、ドアの奥にいる2人の方が心配だ。生クリームがかかったケーキをAが食べようと口を大きく開けた瞬間、ドヨンが部屋を覗いて、テヨンイヒョンが後ろから顔を出した。
「………A、？」
「A？…え、あっ、ええ！」
「…オッパまた呼んだんですか」
「わあ、」
『タイミングの問題だよ』
バタバタとこっちに歩いて来るドヨンが、眉間に皺を寄せてケーキを食べるAを見てもう一度固まった。キョロキョロと顔を動かすヤンヤンにケーキの上に乗った苺をあげたAがひとつ咳払いをして、まだ入り口で固まったままの、目を大きく見開いたテヨンイヒョンのところまで歩いて行く。
「すみません、何も言わずに」
「いや、ううん、大丈夫だけど」
「あの、」
「ん？」
「…似合ってますか」
「うん、似合ってるよ」
テヨンイヒョンの手が頭を撫でて、Aが嬉しそうに笑う。ドヨンがそれを見てちょっとだけ泣きそうになったから、ヤンヤンが僕を見るけれど、この場で1番楽しそうに笑ったAがヤンヤンの隣に戻って頭を撫でたから、もう全部大丈夫。大丈夫だと信じてる。危ないなあ、僕もちょっと泣きそうになった。
・
「いや待って！A！何で言わなかったの！」
『…うわ、僕の感動が全部飛んでっちゃったよ』
「いや、えっと、連絡しようとは思ってたんですけど、」
「けど？」
「先生に電話して…先生と盛り上がっちゃって…」
『テンション上がって忘れたの？』
「ごめんねオッパ」
「…もう良いよ、似合ってるし」
・
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作者名：yom | 作成日時：2021年10月3日 16時
