desperateな歌姫2 (ページ20)

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キュヒョンページ20

控え室に帰る気にもなれなくて

辿り着いたのは屋上だった。

「はぁ、逃げてばかりじゃないの」

外は既に暗くなっていて

肌寒かった。

そりゃこんな衣装じゃ寒いか。笑

「はっくしゅっ…！」

フワッ

ん？ジャケット？

KH「そんな格好で外とか、馬鹿？」

「…」

そういえば、

キュヒョンとはあの夜以来だな…

返す言葉も無くてただ俯いた。

KH「…まだ怒ってるの？」

…それは何に対して？

今までの事？

この前の事？

KH「まぁ、
何と思われてようが別にいいけどさ」

…良くないくせに。

「…別に怒ってない」

KH「そ？ならよかった^^」

キュヒョンは昔から私の一段上に
いるようで、
余裕そうな態度ばかりだった。

「いいの？ここにいて。
さっきのとりまきが探してるかも。」

KH「妬いてるの？」

「はっ！？」

KH「嘘だよ笑
ま、妬く相手は俺じゃないか」

「キュヒョン、私」

KH「うん、知ってる。
イェソンヒョンが好きなんだろ？」

…また私は下を向いた。

KH「ねぇA、
もう俺らは終わったよな？」

「うん」

KH「だからって他人のフリは
出来ないんだ。」

キュヒョンの方を見ると
複雑で、少し緊張してるのかな？

っていう表情だった。

KH「A、今度は応援するポジションに
なるから側にいさせて？
…Aの1番近い距離で。」

「どうして？」

KH「ん？」

「どうしてそんなに優しくしてくれるの？」

キュヒョンは何でだろうと言いながら
ハハッと笑って空を見上げた。

KH「…これが
俺の最大の愛情表現なのかな？」

「…なんて？」

KH「別に。
ちゃんと応援してやるんだから
実ったら奢れよな。」

「…狙いはそれか笑」

KH「ばれた？笑」

まぁ、キュヒョンとは
一件落着ってことかな？

でもこの時キュヒョンに嘘ついちゃったな。

私…

ちゃんとぜーんぶ聞こえてたよ