非日常が好きな少女が日常を楽しむ話。【ハイキュー×デュラララ】 (ページ12)

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キーンコーンカーンコーン...。

チャイムが鳴り

少し名残惜しそうに

城ヶ崎さんが前を向いた。

一時限目は数学。

50代前半みたいな感じで

少し禿げている先生が教室に入ってきた。

リュックの中を漁るが

教科書が出てこない。

忘れたか？いや置いてあったものは全て

いれてきたはずだ。

「あっ、黒崎さん。

すみません、教科書注文間に合わなくて。

今週中には届くはずなんだけどなあ。

とりあえず届くまで国見くん見せてあげて下さい」

あからさまに嫌そうな顔をする国見君。

先生はそれに気付かず授業始めます、

と言い授業を始めてしまった。

そんなに嫌なら見せなくていいわよ...

断わればいいものを...。

「...はぁ、訴えるのもめんどい。

机くっ付けて。」

「う、うん」

どうやら見せてくれるらしい。

だが机と机の間に教科書を置き

それだけして机に突っ伏してしまった。

無気力って言葉が似合うな。

真面目に先生の話を聞こうとしたが

...よく考えたら私2度目なのよね高校生。

教科書を軽くぺらぺらと捲ってみる。

やはりどれもやったことのあるものだった。

昨日きちんと寝たせいで

眠気が特になく寝る気にもならない。

することがなくノートに落書き。

『国見くんといったらイケメン、

イケメン(？)といったら徹先輩(謎)、

徹先輩といったら漬物、

漬物といったららっきょ、

らっきょといったら一番前の席の人、』

徹先輩お婆ちゃんっ子で漬物食べてそうな

イメージがあるのよね。

らっきょって漬物だったっけ。

ぽけーっとらっきょについて

考えていると

「ぶはっ！！」

隣から盛大に吹き出す声が聞こえてきて

ばっと見る。

国見くんが両手で顔を隠し

肩を震わせている。

...なにがおきたんだ。

先生が私の思っていた事を

そのまんま国見くんに聞き

国見くんは震えた声で

なんでもありませんと答えた。

そのまま国見くんは数秒肩を震わせて

真っ赤になっている顔を私に向けて

ふざけんな、と口パクで伝えてきた。

意味がわからず首を傾げると

国見くんはシャーペンで私のノートに

『このマジカルバナナなんだよ。

お前の落書きのせいで俺変人みたいになった。』

どうやらさっき吹き出したのは私のせいらしい。