強化系女子が誘拐されました (ページ4)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:5,475 hit

興味ページ4

ダッ

男に向かって走り出し
強化した拳を振り上げた時だった

ジリリリリリリ！！！

？「『！』」

この音は今朝方、依頼が今日で終了なことを喜んだAが夜12時きっかりに合わせてかけたアラームだった

12時になったということは、依頼された7日目から任務外の8日目になったということだ

密かに死を覚悟していたAにとっては嬉しい音

しかし振り上げた手は止まらない

ここで攻撃すればきっと戦闘は続行になるだろう

それは避けたかったAは相手を殴るまでの僅かな時間の中、拳にかけた堅も発も纒も全ての念を解除した

？「！」

パシッ

避けるつもりだった男は、アラームが鳴った途端に
素手になったAにこれ以上の攻撃性は無いとみて
その拳を片手で受け止めた

？「…どうしてやめたんだい？♤」

男はアラームを止めていたAに問い掛けた

『この宝石の護衛は昨日までという契約です。私は依頼以外で危険を伴うことはしたくありません。なのでその宝石はご自由にどうぞ、私は帰ります』

Aは宝石の入ったガラスケースの上に置いていた
狐面に向けて歩きながら答えた

そして面を片手に男の横を通り過ぎようとした時

ガシッ

男に腕を掴まれた

『あの、なんですか…？』

？「キミもっと強くなりそうだから見逃してあげようと思ってたんだけど、ボク、キミ自身にも興味湧いてきちゃった♢」

…は？

『そうですか、ありがとうございます、離してください』

？「や・だ♡」

なんなんだこの人、と思っていた矢先だった

？「ヒソカ、宝石は手に入れたかい？
…その子は？」

ピンク髪の女性が入ってきた
なんていうかクールビューティだ

？「この子が宝石を守っていたんだけど、もう自由にしていいって、あとボクこの子のこと気に入っちゃった♢」

？「それは…あんたもツイてないね」

初対面の女性に哀れんだ目を向けられた
まあ、自分でも運が無いと思うよ

『あの、ほんとに離してください。私早く帰りたいんです』

？「…分かった♤」

そう言いながら男は手を離した

！意外と理解ある人だったのかも

グイ

『？！』

横抱き…いわゆるお姫様抱っこされるまでは
そう思ってた

？「じゃあ、早く帰ろうか♧」

『あの、どこにですか？』

？「ボクの家♡」

…勘弁してください