…軽蔑.You ページ8
やがて目の前には白い外壁にステンドグラスの窓が美しい建物が見えてくる。
屋根の上には大きな十字架が。
「皮肉ね、もうこんな地獄へ戻ってくるなんて思いもしなかった」
ここは私が人殺しをして18歳になるまで過ごした場所、『教会』。
5年ぶりに訪れ、真っ白な外観を眺めるとあの地獄が甦る。
神様なんていない癖にあたかも私が神様だと言うシスターに洗脳された子供達は抗う私を嫌った。
食事を出されなかったり聖書を破かれたり。
まぁ、聖書なんてあっても要らないんだけど。
それでも陰口やあからさまな対応には酷く傷ついたのも事実だ。
SW:「A、顔色が悪い。手も、ほら。すごく震えてる」
「……そりゃあ震えるよ」
心配そうにシウォナが私の手を両手で包む。
大きくて暖かい手、私を救い出してくれた手。
自分の頬にシウォナの手を包み込まれたままくっつける。
「でも、逃げないって決めたの。今日ここであの人と決別して全て終われせる。だからね、それまでは隣に居てよ、シウォナ」
SW:「…当たり前だろ、僕はずっと君の味方だ。怖かったら手を握って、ね??」
「うん、ありがとう」
こんな歳にもなって情けないけど自分からシウォナの手を握ると彼も優しくそれでいて強く握り返してくれた。
「行こう、あの人が待ってる」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ギィィ……
扉が重く開くと一気に場の空気が変わる。
神聖な場所、なのにどこかに漂う怪しさ。
静かな教会に足を踏み入れると靴の音がコツコツと響く。
「っ!!」
そのまま真っ直ぐ祭壇まで進むと影が見えた。
真っ白な服を身に纏い、黒々とした長髪、口元にはいつも笑みが浮かぶ。
??:「あら、珍しいお客様ね。もう二度と来ないとおっしゃってませんでした??」
SW:「シスター、気分が変わりましてね」
シスター。
そう、この人こそがパク・ソウンの母親。
いや、キム・ミンジの母親。
そして彼女の本当の名前が、
「お久しぶりです、シスター。いえ、パク・ソウンさん」
切れ長の瞳が大きく揺れ、彼女はシウォナの陰に隠れる私を凝視する。
シウォナの手を握る手に力が籠る。
それに気づいたシウォナは優しく手を握り返してくれた。
「貴方の本当の名前は、パク・ソウン。そうですよね??」
シスター:「………奥の部屋へいらっしゃい、そこで話しましょう」
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柘榴(プロフ) - 申し訳ございません、この章で終わる予定でしたがもう少し続きます(T_T) (7月28日 21時) (
レス) @page35 id: 15b01be891 (このIDを非表示/違反報告)
柘榴(プロフ) - みなみさん» ですがここまで長く続けて来られた作品ですので時間はかかりますが完結させたいと思っております、数ヶ月で治る病気ではありませんしいつになるともハッキリ申せませんが必死に治療して完成させたいと思いますので長い目でお待ち頂けたら嬉しい限りです。 (2023年1月17日 20時) (レス) id: 15b01be891 (このIDを非表示/違反報告)
柘榴(プロフ) - みなみさん» 初めまして、コメントありがとうございます!!更新につきましては私事ながら持病と精神疾患を患っており今現在執筆出来る状態ではないという返答になります……みなみ様の他にも心待ちにして下さる方が居られることを承知しておりながらもどかしくしております。 (2023年1月17日 20時) (レス) @page8 id: 15b01be891 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 続きが気になります！更新しますか？ (2023年1月1日 10時) (レス) @page8 id: 38bc2a156b (このIDを非表示/違反報告)
柘榴(プロフ) - 赤福食べたいさん» コメント並びにお気遣い頂きありがとうございます!!体に無理のないよう、時間を見つけて執筆していきますので引き続き応援して頂けたら嬉しいです（^ω^ )♪ (2022年7月8日 20時) (レス) id: 5ec9e6be28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柘榴 | 作成日時：2022年7月1日 21時
