…結末.You ページ45
ミンジの手を開放し、仰向けにすると青ざめた彼女がいる。
涙で濡れる私を見て、どう思ったのかは分からないけれど。
これがわたしの望んでいた結末。
ギュッと破片を強く握りしめ、
ミンジ:「や、やめて…」
A:「もう、遅いんだよッ!!!!!!!」
ミンジ:「ッ、人殺しぃぃぃ!!!!!」
そうよ、人殺しの罪を背負った私はまた罪を重ねるの。
躊躇することなく、振りかざした破片はミンジの喉元へ。
カキンッッ!!!!!!
ミンジ:「ッ、はッ、、っ」
なのに、何でだろう。
A:「殺せないっ…、ッ…殺したくてしょうがないのに、何でッ……う、うぅッ、、」
切っ先はミンジの喉元からそれ首の真横に突き刺さる。
硬い床との衝撃で木っ端微塵に崩れて私の手を赤く染める。
その手で熱く止めどなく流れる涙を隠すように両手で顔を覆う。
そのうち足音が大きくなってきて沢山の男の人が私とミンジを囲う。
警官とは違う。
義父を殺した時とは服装が違うから見るに警備員だろう。
人間都合がいい。
音ははっきりと聞こえるのに何を言っているのかは聞こえない。
でも、覚悟の出来ていた私は血で濡れた両手を頭上に上げる。
ガシャンっ
しばらくして手首に慣れた冷たい感触と鍵が掛けられた音。
その頃には涙は乾いて、息も整った。
混濁した意識も正常に戻り、微笑む。
A:「永遠に、さようなら」
その声は届いたかは分からない。
屈強な警備員に掛けられた手錠に引っ張られるように身体を起き上げされ、気を失ったミンジにも同じく手錠が掛けられた。
警備員:「キム・A、貴方を殺害未遂の現行犯で逮捕するため連行する」
A:「……はい」
ミンジを殺せなかったのは悔いだが、これで良かったんだ。
十分な証拠と証言がある限りミンジは裁かれる。
そして私も長年の罪から解放され、再び罪に掛けられる。
これで、何もかも終わる。
もう、辛い思いはしなくていい。
私は塀の中で自由になるんだ。
両方に警備員が抵抗しないように私に付きメンバーがいた階段とは違う道へと誘導される。
そのまま、されるがままに歩を進める。
やがてまた音が増えてきたが、決して後ろは振り向かなかった。
私の名前がいくら呼ばれようとも。
扉が開かれて閉じるまで私の名前は呼ばれ続けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 545人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柘榴(プロフ) - 申し訳ございません、この章で終わる予定でしたがもう少し続きます(T_T) (7月28日 21時) (
レス) @page35 id: 15b01be891 (このIDを非表示/違反報告)
柘榴(プロフ) - みなみさん» ですがここまで長く続けて来られた作品ですので時間はかかりますが完結させたいと思っております、数ヶ月で治る病気ではありませんしいつになるともハッキリ申せませんが必死に治療して完成させたいと思いますので長い目でお待ち頂けたら嬉しい限りです。 (2023年1月17日 20時) (レス) id: 15b01be891 (このIDを非表示/違反報告)
柘榴(プロフ) - みなみさん» 初めまして、コメントありがとうございます!!更新につきましては私事ながら持病と精神疾患を患っており今現在執筆出来る状態ではないという返答になります……みなみ様の他にも心待ちにして下さる方が居られることを承知しておりながらもどかしくしております。 (2023年1月17日 20時) (レス) @page8 id: 15b01be891 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 続きが気になります！更新しますか？ (2023年1月1日 10時) (レス) @page8 id: 38bc2a156b (このIDを非表示/違反報告)
柘榴(プロフ) - 赤福食べたいさん» コメント並びにお気遣い頂きありがとうございます!!体に無理のないよう、時間を見つけて執筆していきますので引き続き応援して頂けたら嬉しいです（^ω^ )♪ (2022年7月8日 20時) (レス) id: 5ec9e6be28 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柘榴 | 作成日時：2022年7月1日 21時
