【stxxx】【赤】君の居ない日常、色の無い世界【完結】

9　いつまでも其処で ページ10

NO Side
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一人の少女の追悼式が始まる。

両親、親族の後に彼ら6人…生まれたときからずっと一緒にいた幼馴染たちの言葉が始まった。

初めはリーダー格の紫が似合う彼。彼は小さく口を開いた。

✃ｰｰｰｰｰｰｰ✃

「Aへ。

俺さ、正直言って未だに信じられない。昨日まで笑っていたAがもう二度と逢えなくなってしまうなんて。

久しぶりに泣いたよ。目が赤くなるくらい。

Aはいつも俺のことを心配してくれたよね。もっと休んでとか、何度も言われた気がする。」


切ない笑みを零してから彼は続けた。


「……嬉しかったよ。でも俺は少しドジなAの方が心配だった。

正義感が強いAだから自分より大切な人を優先したんだよね。

でもAは自分のことも大切にしなきゃ駄目なんだよ？

次、もしもAが生まれ変わるのならばもっと自分を大切にしてほしいな、なんてね。」


深く息を吸ったあと、彼は最後に言った。


「おれ、頑張るから、一生懸命頑張るから、」




「ずっと其処で見守っていて下さい」





彼の左目から涙がすっと零れた。





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