【stxxx】【赤】君の居ない日常、色の無い世界【完結】

18　説明なのか、 ページ19

S Side
・

莉犬が登校しなくなって一週間。心配した俺らは屋上で話をしていた。

まずは現状報告から始まり、結局どうするのか、という振り出しに戻る。

中々いい案が出ずに皆が唸る中、ころんが声を上げた。

「あっ！」

皆が顔を上げ、ころんの方を見る。勿論、俺も。

「どうした？何か思いついたか？」

首を傾げて問うと、“うん”という歯切れのよい返事が返ってくる。

「もう最終手段。莉犬くんがどんなに辛くても取り敢えず学校に来て僕らと話すことから始めなきゃじゃん？」

その言葉に頷く。正(まさ)しくその通りだ。しかし、その方法が思いつかないから俺らは困ってる訳で…

ん？てことはころんは思いついたってことか。あ、そうだから話してるのか。うん。

なんて自問自答している内にころんは説明を始める。

「だからさ、家に入ろうと思うんだよね。」









否、説明になっていなかった。

意味不明。爆弾発言。パワーワード。

そんな言葉が合うだろうか。とにかく、ころんの言葉に皆が唖然としていた。




・

19　もしもそれで→←17　めんどくさい

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す