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わらえなくなったらないて ページ8
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「毎日が壊れたらどうしようって、考えたら止まらなくなって
迷惑かけちゃうって、心配かけちゃうって分かってたのに、」
分かってたはずなのに。
迷惑かけたくなって、心配してほしくなって。
声が聞きたいって、あいたいって、わがまますぎるな。
「ずっと雨のままだったら、なんてこわくなっちゃった」
このまま雨が止まなかったら、なんて有り得ないのにね。
俺に降る雨が止むことがなかったらどうしよう、なんてほんとに阿呆らしい。
「止まない雨はないよ」
確信をついたその真っ直ぐな瞳で言う。
それでも何処か納得がいかなくて。
「でもずっとまっくらだよ」
「開けない夜なんてないよ」
ぱちっ、と何かが繋がる音。
あぁそうか。
濡れてまで俺に会いに来てくれて。
暗闇で悩んだら光になってくれて。
やっと気づけた。
ちゃんと、ちゃんと大切にされてたんだ。
「ありがとう」
ようやく言えた、いつもより多いその5文字。
「あいたい。」Fin
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