……今度はそれかい/SN(HA・HF)組 ※若干逆ハー寄り?!注意!! ページ4
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『……またしてもか』
「む?」
私の呟きに反応して少々態とらしく首を傾げた子ギル君。もぐもぐタイム中だ……可愛いから許す。
『ママン、
「ママンではない!……そうだな、厳密には旬ではない。が、酸味を味わうには丁度いい季節だ」
ほーん、とそれぞれの手に収まっている小ぶりな橙を眺める(王様は籠一つ分丸々抱えているが皮むきがまるで進んでいない。意外)
「マスターも一つどうだ?」
『あー……』
最近ちょっと太っちゃったし、前みたいに戻れなくなったら困るからなぁ…… (一話目参照)
「わっ!」
『ふぎゃっ!?』
後ろから驚かされて一瞬で前に回り込まれる。視界いっぱいの青。槍クーか……!!
『むぐ!?』
ポッキーゲームを蜜柑でやるとか頭おかしい……のだが、だからと言って噛み切ってしまうと果汁が目に飛んでくるかもしれないので決断に踏み切れず。
チュ
「ごっそさん」
為す術も無くファーストを奪われて落ち込む私とは対照的にかなり上機嫌な槍クーはまた蜜柑を食べているサーヴァントの輪に戻って行った。
初めてのキスは蜜柑……の皮の味だった。うぅ……
「顔を上げよ雑種」
おーさま?と顔を上げると私の顔目掛けてその整ったかんばせが迫る。えっ嘘だろオーサマ
……。
長い長い長い長い!?なんなの皆私を死なす気なの!?
数秒経って漸く離れた王様は一言「無様よな」と呟き鼻を鳴らして戻って行った。
……理不尽!!!!!!!私咥えてた筈の蜜柑すら貰えてない!!!!!!!
羞恥と怒りから顔を赤らめてぷるぷる震えている私を見兼ねてか、エミヤが声を掛けてくれた。
「……マスター、蜜柑食べるか?」
『食べる……ありがとうエミ』
顔を上げて受け取ろうと手を伸ばす、のだけど。
……二度あることは三度あるって良く言うもんなぁ……
塞がれた口を更にもそもそと食まれる。ひゃぁ……
伸ばした手はエミヤの鍛え上げられた筋肉(胸の辺り)に触れていて、しかも伸ばしたままの距離なので押し戻す事もままならない。
細身なのにしっかりした男性の体躯を今度こそ認識してしまった。……頭が煮えるようだ。
ぐんぐんと上がる顔の温度は限界を超え、締め付けるような痛みに視界の光共々崩れ落ちた。
……そも、異性耐性/Zeroな私に立て続けにキスなどするべきではなかったのだ。
*
後日、ちゃんと人数分の蜜柑を貰った後に陳宮の刑を断行した。断末魔(でも良い声)が爽快だった←
夢現/マーリン&ロマニ(ちょっぴりソロモン要素あり?)→←甘味の罠/エミヤ(弓)
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友無 雫(プロフ) - カオスちゃんさん» 面白い、と思って頂けたならよかったです!今後とも…かなり気まぐれな更新ですが、よろしくお願いします! (2020年4月17日 19時) (レス) id: fc0937a2fb (このIDを非表示/違反報告)
カオスちゃん - すいません!せっかく書いてくれてたのに、、、とても面白かったです! (2020年4月7日 12時) (レス) id: 0590ce9a8b (このIDを非表示/違反報告)
友無 雫(プロフ) - カオスちゃんさん» 大丈夫ですよー!コメントを頂けたという事は読んで頂けているということですよね!?嬉しいです!ありがとうございます! (2019年11月26日 20時) (レス) id: 174ed3b59a (このIDを非表示/違反報告)
カオスちゃん - すいません操作ミスです!(>_<)ごめんなさい! (2019年11月26日 11時) (レス) id: 0590ce9a8b (このIDを非表示/違反報告)
カオスちゃん - リクエストでマーリンとドクターで取り合いお願いします(^人^;) (2019年11月26日 11時) (レス) id: 0590ce9a8b (このIDを非表示/違反報告)
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