A組からの転級生 Part2 (ページ13)

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転校生の時間　6限目ページ13

殺「暗殺対象(ターゲット)である前に先生ですから。昨日一日で見に沁みてわかりましたが、あなたの学習能力と学習意欲は非常に高い。最新の人工知能と比べても、突出しています。その高性能(さいのう)は君を作った保護者(おやご)さんのおかげ。そして、その才能を伸ばすのは、生徒を預かる先生の仕事です。皆との協調力も身に付けて、どんどん才能を伸ばしてください。」
俺は、2人の会話を聞きながら、データを改造、アップグレードを進めていった。そんな中、殺せんせーが追加したであろうデータの中に引っかかるものを見つけた。
『これ、協調に必要なのか…？』
それは、彼女も見つけたらしく、
自「殺せんせー、この世界スイーツ店ナビ機能は協調に必要なものでしょうか。」
やっぱ、そう思うよね…。
殺「にゅや！！先生もちょいと、助けてもらおうかと…甘かったですかね…？」
『甘かったですかね…じゃねぇーよ!！これは、自律思考固定砲台(こいつ)の協調力を身に付けさせるためのアップデートだろうが！これは消すからな！』
殺「にゅや！？Aくん、やめてください！先生との協調も必要ですから！」
『はぁ！？暗殺対象(ターゲット)が何で、暗殺者(俺たち)に協調求めてんだよ、このタコ！問答無用で削除する！』
殺「だから、暗殺対象(ターゲット)である前に先生だと言っているでしょう！あと今日、先生のことタコタコと言い過ぎですよ！？いつものAくんはどこにいったんですか！」
自「ふふっ」
俺と殺せんせーがやりとりしていると、彼女が笑った。
『え、笑った？』
自「すみません。今のやり取りが、暗殺者と暗殺対象(ターゲット)ではなく、先生と生徒みたいだなと思いまして。」
『みたい、じゃなくて、実際そうだよ。この先生は、生徒のことなら、どんなことでも真正面からぶつかってきてくれる。たとえそれが、機械でもね。本当に居心地のいい先生だよ。』
殺「えぇ、それが先生という職業ですから。」
自「そうですか、これからどうなっていくのか、楽しみな自分がいます。…そういえば、暁さんはどうして、私の改造に協力してくれるんですか？先ほど、殺せんせーは、先生が頼んでなかったら作らなかったでしょう、と言ってました。つまりは、最初は作る気がなかったという事ですよね。どうして、いきなり…」
『あぁ、それは、昨日このタコに言われたんだよ…』