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私は獅子雄と、目的地の所へと手を繋いで歩いていた。
「Aは、なぜ俺のところへ、のこのこ着いてきたんだ？」
『優しそうな人だったから』
私が、速攻で答えると獅子雄は照れたように笑っていた。
『それにね、飽きていた日常から抜け出させてくれる手助けをしてくれる雰囲気を纏ってたから』
「その願いは、叶ったか？」
『ふふ、まだまだだよ…どんどん面白くなってきちゃって、それを上回るものもどんどん出てきちゃうから』
「そうか、まだまだ頑張らないとな」
笑いながら言う彼の横顔を見て、私も笑うと、どうやら目的地へ到着したらしく。
慣れたように、そのお店のドアを開けた獅子雄は私の手を引いて入店した。
「予約していたものを取りに来たんだが」
「あぁ、誉さんですね。お待ちしておりました」
ゆったりとした口調で話すおじいさんが獅子雄に小綺麗な袋を手渡した。
獅子雄はお礼を言って、私も頭を下げて獅子雄の後に続いた。
『それ、なぁに？』
そう聞くと、獅子雄は袋の中から何かを取り出して、私のつけているマフラーを取って、新しいマフラーを私の首に巻いた。
『わぁ…、可愛いマフラー！』
「このマフラー、随分前に俺が渡したものだろ？
そろそろ新しいものをと思ってな」
凄く嬉しい！と伝えると、獅子雄は嬉しそうに微笑んだ。
「…じゃあ、次行くか」
『うん！』
そう答えるとし獅子雄は私の手を優しく包んで、私に合わせて歩き始めた。
『獅子雄、優しくなったね』
「そうか？」
『うん、とっても』
よく分からないなといつも通り話す彼を、私はぶれないなぁと笑った。
しばらく、歩いていると向こうからスケボーで人が沢山いるところを綺麗に避けて通っている人がいた。
凄いなぁ、と思って通り過ぎるかと思えば、その男性は私達の前で止まって獅子雄に話しかけ始めた。
「獅子雄〜デート？？」
「あぁ」
「あ、どうも。獅子雄からお話は聞いてます」
私も、愛想良く挨拶してくれた彼に『どうも！』と挨拶を返しておいた。
「じゃあ、僕は行くところがあるから…楽しんで」
そう言って、またスケボーに乗り直してスイスイと向こうへと進んでいった。
『凄い、かわいい人だね』
「だろ、俺の優秀な情報係だ」
警察よりも優秀なんだ、と刺激的な内容を話す彼に私は凄いなぁ、と心から思うのだった。
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雫(プロフ) - アゲハさん» コメントありがとうございます！面白い等の嬉しい言葉ありがとうございます！最後まで読んで頂きありがとうございました！ (2020年5月20日 0時) (
レス) id: 443525fccc (このIDを非表示/違反報告)
アゲハ(プロフ) - とても面白くてよかったです。 (2020年5月19日 9時) (レス) id: 2d9d5c7090 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - over the rainさん» コメントありがとうございます！返信が遅れてしまいすみません！2期の際には、もう一度新しく書こうと考えています！最初の方からの応援ありがとうございました！コメント嬉しかったです！ (2020年1月13日 18時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - 完結おめでとうございます！もしかしたら二期がやった時に新しく書いたりします？だと嬉しいけど、雫様のペースにお会わせください。最初の方から応援してました！本当におめでとうございます！ (2020年1月4日 20時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - ribonさん» コメントありがとうございます！あけましておめでとうございます！前作から、コメントして頂き嬉しく思います！ここの獅子雄を楽しんでください！ (2020年1月4日 13時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2019年12月29日 20時
