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『えっと…つまり……殺人がこのマンションで起きていて、死亡者は1人だけではないということですか?』
「はい」
皿に乗っているいちごを食べて紅茶を1口飲んだクールな刑事さんは返事をした。
へぇ、見た目によらず可愛い食べ方するんだなぁ…。
「あ、自己紹介遅れましたね。生活安全課の水城です」
「神谷です」
私は2枚の名刺を貰い、ペコッと頭を下げる。
水城さんは可愛い方…神谷さんはクールな方…
よし!覚えたっ!!
「じゃあ、ごちそうさまでした」
そう言い、出ていく神谷さんと水城さんを呼び止める。
これは、2ホールのケーキを無駄にしないチャンスだと思う。
『あの、これ…』
「いえいえいえ!それを貰うのはちょっと…」
そう断る水城さんと神谷さんに私は頭を少し下げる。
『お見舞いで沢山貰っちゃって…食べきれないので…』
私が申し訳なさそうに言うと、神谷さんが「じゃあ…」とケーキの箱を持った。それに続いて水城さんも受け取ってくれた。
『ありがとうございます、助かります!』
靴を履いた2人は「こちらこそ、ありがとうございます」と頭を下げて出ていった。
私は、部屋に戻ろうとすると、ドアがガチャっと開いた。
その方向へと顔を向けると、神谷さんがいた。
「何かあったら、こっちの方に電話をかけてください」
私の持っている名刺にペンで丁寧に電話番号を書いてくれた。
『分かりました』
「あと、このケーキのお返しは今度来た時にするので…ありがとうございました…では」
礼はいらないと断る間も無く、神谷さんは出ていってしまった。
律儀な人だなぁ。
私は二人分のお皿とティーカップを洗いにキッチンへと向かった。
『神谷将人…さんかぁ……なんか、イメージ通りで誠実そうな男性だなぁ』
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雫(プロフ) - うみさん» コメントありがとうございます! 更新する度に楽しく読んで下さりありがとうございます!更新ができない時もありますが、最後までよろしくお願いします! (2019年9月19日 18時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - 更新される度に楽しく読ませてもらってます!これからもムリせず更新頑張ってください! (2019年9月16日 20時) (レス) id: 916f75cb10 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「空いてますよ」ではなく、「開いてますよ」です。 (2019年9月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます!この小説を好きと言って貰えて嬉しいです!更新、頑張ります! (2019年8月31日 7時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
無 - こんにちわ!この小説好きです!更新待ってますね! (2019年8月30日 22時) (レス) id: 06b55d11a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雫 | 作成日時:2019年8月22日 22時