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ミコトside

第1執刀医のAによる解剖が終わった数日後
裁判が行われる。

思えば、憧れはAだったのかもしれない。


冷静な態度。
正確な判断。

私は初めて見た時、こんな人になりたいと思った。



Aの背中を見てそう思う。



貴「じゃ、行ってくるわ。」


へらっと笑いコツコツと靴の音が法廷でドアの前で響く。



貴「あ、ミコトありがとね。」



三「こちらこそ。」

そう言うと、またドアの前に視線を戻し
扉を開けいつもの調子で裁判が始まる。


────────────────────

烏「おや、まだ何か言いたいことがまだあるんでしょうか?」


貴「えぇ。」



なんですかと、聞かれたAはそれに対し答える。




貴「被害者の口の中には被告人のDNAが付着していた。
これは言い逃れようがない事実です。
私たち法医学者は、ご遺体を調べ検査し正確な死因を鑑定書に書くことです。


犯人の気持ちなんてわかりはしないし、あなたの気持ちを理解する必要性がない。

それに不幸な生い立ちなんてどうでもいい。

ですが同情はしてしまいます。


この可哀想な被告人に。


誰も彼も自分自身を救えなかった。



あなたの孤独に心から同情します。」



黙れだ黙れと暴れだしついには自分があの殺人事件をやってのけたと叫んでいる。





私は直ぐにその場から立ち去った。




────────────────────
貴方side

その日の夕方、中堂さんと一緒に有希子さんのお父さんのところへと向かった。




そこではピンクのカバの絵が描いている
有希子さんの遺品が渡された。




貴「火葬して持ち帰るんですね。

お疲れ様でした。」


父「いえ…。

最後の電話で有希子が言ってました、2人て旅をする物語だって。
有希子の旅は終わったけど、貴方は生きてください。

この方と────────────。」




そう言うと、タクシーに乗って帰って言ってしまった。








貴「はぁぁ…つかれたわ。」


中「どうする。」


貴「美味しいものでも食べに行こ。」


中「お前…財布は。」


貴「あー忘れたわ〜。」


中「大嘘つきが。しょうがない、今回だけだそ。」



貴「やったー。」



なんていつもの調子で喜んでいると
中堂さんが急に立ち止まって私の目を見ていった。




中「ありがとな。」





私はそれに驚くことも無く
肩をぽんっと叩いて言う。




貴「何よ、今更。」


そう言いながら笑い、私は美味しいお店に入った。

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(プロフ) - 明里香さん» すみません!ありがとうございます! (2019年1月7日 18時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「久辺部」ではなく、「久部」です。 (2019年1月7日 8時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年8月23日 17時

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