甘い日々に (ページ5)

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私が松野くんを意識し始めたのは半年前くらい

元々同じクラスで

最初は、いつも友達と笑い合ってて太陽みたいな子だな〜って思ってるだけだったけど

その日は夏の部活の日で、私はバスケ部で大会前だから練習を追い込んでいた

練習中、熱いことと動き続けたこともあってしんどくなった私は、
体育館外の自販機で水を買いに行こうとした

でもだんだん前がぼやけてきて、足も思うように動かない

あれ、なんかおかしいな

そんなときだった

千冬「おい！お前大丈夫かよ？」

♡「…え、？」

千冬「ふらふらしてるぞ、熱中症じゃね？」

♡「あ、の…」

千冬「ちょっと待ってろ、水買って来る」

急に現れた君はまともに喋ったこともない私を助けようと、必死な顔して走ってくれた

千冬「ほら、飲めるか？」

♡「ん、」

私は松野くんが買ってきてくれた水を両手で持って飲もうとする
でも手が震えて上手く飲めない

その時、松野くんの手がスッと伸びてきて
私が水を持っていた手に触れた

どうやら、一緒に支えてくれたみたいで飲みやすくなった

♡「松野くん、、ありがと、」

千冬「あぁ、いいって」

千冬「それよりやっぱお前、保健室行った方がいいよ」

千冬「立てるか？」

そう言って松野くんは私の腕を掴んで引っ張り上げようとしてくれるけど
私は足に力が入らず、到底立てる気がしない

♡「あ、の、、」

千冬「どうした？」

♡「あの、、立てない、です…」

うわ、私のばかばかばか
マジで松野くん困っちゃうじゃん

でも立てない、どうしよう

千冬「ん、」

♡「え、？」

千冬「乗れよ」

そう言って松野くんは私の前に背中を向けて屈んだ

って…

いや絶対無理！
絶対私重いし、めっちゃ汗かいたし、

それにそれに…！

と次々と乗れない理由が頭から出て来るのに、目の前はチカチカしてきて
あぁ、やばい、と自分でも思った

千冬「早く乗れよ」

♡「あ、の、、」

千冬「大丈夫だって、絶対落とさねーから」

いや、そう言う心配じゃないんだけどな、

でも、やっぱり乗せてもらおうかな、、
もう、意識が飛んじゃいそう

♡「おじゃま、します…」

千冬「お邪魔します？ふはっ、任せろ！」

千冬「飛ばすぞ」

♡「はい、、」

うわ、思ったよりがっしりしてるんだ

肌白いな

なんか、いい匂いするし

それになんだか、松野くん冷たくて、

きもち、い、

…

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