甘い日々に (ページ3)

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蘭side

♡「失礼しましたっ！」

蘭「あっ、おい…！」

逃げられた
逃げ足速いな

そう言えば足速いんだっけ、Aちゃん

って俺、何でこんなことまで知って…

Aちゃんを知ったのはかなり前、いじめられてる女を助けるAちゃんを見た

1人の女を寄って集っていじめる女達に、そいつは1人で入って立ち向かって行った

「ははっ、だっさくね？」

「それな〜」

♡「あんたらの方がだっさくね？」

「え？」

♡「恥ずかしくないの？それ」

「Aちゃん…！？」

Aちゃんのその言葉に女達は逃げて行った

珍しいやつだと思った
こんなことできるやつ、滅多にいねぇ

みんなとは、どこか違った雰囲気
俺はその日から、そいつが気になってしょうがなかった

後から分かったのは、
その子竜胆と同じクラスで、名前がAと言うことと
竜胆はそのAちゃんが好きだってこと

Aちゃんのいなくなった保健室で
赤い、と言われた自分の顔に手を当てる

蘭「…あつ」

正面にあった鏡を見ると、そこに写ったのは確かに赤くなった自分の顔

うわ、これアイツに見られた？

恥ずすぎだろ

蘭『お前、同じクラスの花木Aってやつ好きだろ』

竜胆『はっ、は！？な、何で知ってんだよ…！っあ、』

蘭『やっぱりな〜』

竜胆『ぜ、絶対言うなよ！兄貴！』

蘭『ん〜どうしよっかなー』

竜胆『兄貴！！』

なあ竜胆、お前Aちゃんのこと好きだって言ってたよな？

俺、お前の好きな奴取るなんて趣味ねぇけどさ

"♡「いや、竜胆はただの友達っていうか…すっごい良いお友達っていうか…！」"

お前のこと、
ダチとしてしか見てねぇみたいだし

俺がもらっても、

いいよな？

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