8 やっちまったな土井半助 ページ9
「え、美人で口が悪いくのいち？」
「はい、土井先生なら何かご存じないかと。」
あのまま二人で悩んでいても埒があかない。
そう思った庄左ヱ門は、思い切っては組の担任である土井半助に聞いてみることにした。
指をとんとんと弾きながら、土井はうーんと声を漏らし悩んでいる。
……否、悩んでいるフリをしていた。
何故なら、土井の脳内で美人で口が悪いくのいち……と聞いて真っ先に浮かんだのが教師内にて「優等生なのに問題児」だと言われている高嶺Aの存在だったから。
確かに目で楽しむ分には良い子であることには間違いない、容姿端麗であり仕草もお淑やかで、行儀もしっかりしていて。
だが、口を開くとどうだろう。
えげつない悪口が会話相手に直撃し、大抵相手がしょげるか泣き崩れるか、はたまた喧嘩を始めるかの択。
現に土井自身が担当している火薬委員の委員長代理である久々知兵助は相当Aにお怒りな様子で、日々怒りを表情に浮かばせながら豆腐を作っている。
何故Aのことを探しているのかは分からないが、悪口を言いまくる先輩を進んで会わせるというのは教育的にどうなのだろう。
……うーん、どうしたものか。
「庄左ヱ門は、なんでその人に会いたいんだ？」
「えっと、実はかくかくしかじかでして……。」
土井は説明を聞くと、素直に驚いた。
なんと、あの歩く悪口拡散機が後輩を助けた。おまけに慕われただと？
しかも一年は組で一番成績が優秀な庄左ヱ門に？
そして同時に感動した。お礼がしたいがためにわざわざ名の知れぬ先輩を一生懸命探す庄左ヱ門の姿に。
土井がAの姿を最後に見たのは、たしか三年になったばかりの頃だけ。
もしかしたら、Aも変わったのかもしれないな、そう思った土井は、感極まって庄左ヱ門にくのいちの正体を教えた。
「ああ、その子ならきっと、くのたまの五年生 高嶺Aだな。」
「た、高嶺A……先輩。」 「ああ。」
普段どこにいるかまでは分からないが、食事時にはどこかの木に寄りかかっておにぎりを食べていることも教えてやった。
すると、庄左ヱ門は嬉しそうに頬を染め、土井に元気よくお礼を言うと頭を下げる。
うきうきとステップを踏んでその場を去る庄左ヱ門をの背を見て、土井は心が温かくなった。
「へえ、庄左ヱ門が言ってたの高嶺先輩のことだったんだ」
「きり丸は知ってるのか？」 「乱太郎から言葉伝いでなら」
伊作先輩の顔面に小瓶を投げつけたやばい先輩がいるって。
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りにゃ(プロフ) - タジロさん» 強烈な焙烙火矢で無事爆破しました！ありがとうございます！！感謝しかないです！ (2023年4月17日 23時) (
レス) id: 5371188503 (このIDを非表示/違反報告)
しらたき - 浜くんありがとうございました！とても面白かったです！更新楽しみにしています。頑張ってください！ (2023年4月17日 21時) (レス) @page48 id: ff521c0d45 (このIDを非表示/違反報告)
タジロ(プロフ) - あさん» ハチの惚気！書いててすごく楽しそうなやつきて私もテンション上がっております！是非書かせていただきますね！コメント、リクエストありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです〜！ (2023年4月17日 8時) (レス) id: bcff2be84f (このIDを非表示/違反報告)
タジロ(プロフ) - りにゃさん» おおっと、尾浜くんですか……考えてなかった。ストーリー練りますので少々お時間いただきますね！コメント、リクエスト、更新の応援ありがとうございます！とりあえず爆発するように焙烙火矢投げときますね (2023年4月17日 8時) (レス) id: bcff2be84f (このIDを非表示/違反報告)
あ - めちゃくちゃ面白い作品どうもありがとうございます！！！ (2023年4月17日 7時) (レス) @page44 id: bedbe88999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タジロ | 作成日時：2023年4月1日 2時
