47 →名前呼び後輩 ページ48
「高嶺先輩！ほんとーに大丈夫なんですか？」
「大丈夫だって言ってるでしょ？耳ついてる？」
「はい！」 「……」
一年は組の良い子に皮肉は通じない。
喜三太の話を聞くに、流れはこうだ。
忍術学園のとある木下辺りで、金吾と仲睦まじ気に話していたら、そこに何やらおっかない突風が突き抜けていったそう。
それは何か？そう、イケイケドンドン。七松小平太だった。
七松の勢いにさぞ驚いた喜三太は「わっ！」という声と共に手を滑らせ、大好きなナメクジが入ったツボを落としそうになってしまう。
……そんな時、Aが突然走ってきたかと思えば、飛びついてツボを庇ったんだそう。
だが、打ちどころが悪かったようで、Aの手は痛々しく真っ赤に腫れ上がっていた。
「喜三太、後は僕たちに任せて。金吾が待ってるんじゃないのかい？」
「で、でも……。」
「あのねえ、私はあんたみたいなガキ一人に心配されるほど柔じゃないの。わかったらとっとと行く。」
しっしっと手を払うAを見て、喜三太は渋々と医務室を後にする。
そんな様子を見ていた浜は、改めてこの先輩は不器用なんだな、と確信した。
喜三太がいなくなった瞬間、伊作はAに詰め寄りながら、腫れに氷を当てる。
「珍しいね、Aちゃんが後輩を庇って怪我するなんて」
「……だから、話理解できてる？私はあの場にたまたまいただけ！あの変なツボだって私の手にたまたま降ってきただけなんだっての！なんで勝手に解釈するかな！？」
「流石にそれは無理あると思うぞA」
「む、無理なんかじゃ！！」
浜の視線の先に映るAは、伊作と食満に揶揄われており、先程まで見ていた嫌いなランキング堂々第一位の先輩とは思えないほど可愛らしく写っている。
すると、浜はみるみるうちに口角を上に上げ、にっこりと笑うと、Aの両方の肩を背後から叩き、背中に飛びつきながら言った。
「A先輩！俺、四年ろ組の浜守一郎って言います！さっきは失礼な態度とってすみません！」
「は！？なに！？つか重い！！」
「俺のことは守一郎って呼んでください！A先輩！」
ほんの数刻前まで自身と会話をするのを嫌そうにしていた浜の変貌に、Aは困惑を隠せずにいる。
だが、そんなことは気にもせず、浜はAの背中にぎゅうと抱きつきながら笑っていた。
「A先輩〜！」 「楽しそう！僕も！」 「じゃあ俺も」 「ちょ、死ぬ！ぐえっ！」
48 おにぎりbotの口に芋を捩じ込もう→←46 →浜は結構ちょろい
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りにゃ(プロフ) - タジロさん» 強烈な焙烙火矢で無事爆破しました！ありがとうございます！！感謝しかないです！ (2023年4月17日 23時) (
レス) id: 5371188503 (このIDを非表示/違反報告)
しらたき - 浜くんありがとうございました！とても面白かったです！更新楽しみにしています。頑張ってください！ (2023年4月17日 21時) (レス) @page48 id: ff521c0d45 (このIDを非表示/違反報告)
タジロ(プロフ) - あさん» ハチの惚気！書いててすごく楽しそうなやつきて私もテンション上がっております！是非書かせていただきますね！コメント、リクエストありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです〜！ (2023年4月17日 8時) (レス) id: bcff2be84f (このIDを非表示/違反報告)
タジロ(プロフ) - りにゃさん» おおっと、尾浜くんですか……考えてなかった。ストーリー練りますので少々お時間いただきますね！コメント、リクエスト、更新の応援ありがとうございます！とりあえず爆発するように焙烙火矢投げときますね (2023年4月17日 8時) (レス) id: bcff2be84f (このIDを非表示/違反報告)
あ - めちゃくちゃ面白い作品どうもありがとうございます！！！ (2023年4月17日 7時) (レス) @page44 id: bedbe88999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タジロ | 作成日時：2023年4月1日 2時
