6章〜冬〜 ページ6
慰めを求めて見上げた空は雲が掛かって月すらも見えない。
私は車のライトに移された流れるような自分の影を通り過ぎながらただひたすらに歩いている。そして外側から心へと移る冷たさに突かれ寂しさを押し殺していた。
もし…もしもあの時別れようなんて言わなければ、この凍えるような冷たさはなかったかもしれない。今、1人じゃなかったかもしれない。
あの時、あんな意味の分からないことを悟ってしまったから。
あの時、たった二ヶ月話せなかったことが辛くなってしまったから。
ータイムスリップが出来たなら。
ー私に諦めるなと伝えられたなら。
でも、そんなことより
もしとか、ああしていればとか、そんな風に思ってしまう私が何より嫌だ。
ふと視界が揺らめいた。
目頭に何やら熱いものが流れた。
それがなんなのか…私は考えたくもなかった。
好きでいたい。と甘えていた自分の精神が屈辱的になる。
こうなったら諦めよう。そうするしかないんだ。
諦めなきゃ…
それなのに、私は本能的に拒否反応を起こしていた。
やっぱり貴方が好きだから。
その想いが溢れたと同時に堪えていた涙もこぼれた。
『どうしろっていうの？なにか方法でもあるの？』
誰にでもなくただ暗くなっているこの空に問いかけた。
遅くなった帰り道を見上げると雲が流れたのか輝く１等星が孤独に光っていた。
…そっか。やっぱりだめだったんだ。好きになっちゃいけなかったんだ。
ちょっぴり辛かったけど、その一つ一つの思い出は私にとって、掛け替えのない時間だった。
本当に今までありがとう。
『さようなら。』
その少女は潤む視界で微笑んだ。
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Hiruneko (灯 2nd )(プロフ) - こたぬき@ショタコンさん» ありがとうございます！！！頑張りますね！！ (2018年1月18日 12時) (
レス) id: bd4d841efc (このIDを非表示/違反報告)
こたぬき@ショタコン - 泣きました;。(ガチ) 続きが気になります！更新頑張ってください。応援してます！ (2018年1月17日 20時) (レス) id: 223f7ad38f (このIDを非表示/違反報告)
編集長 - 掲載おめでとう。この調子で頑張ろうね♪ (2016年4月11日 1時) (レス) id: 31d98c2b85 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきたん - 切ない思いが伝わってきました！続きが気になります！ (2016年4月11日 1時) (レス) id: b518f3d28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：σιψυ x他2人 | 作成日時：2016年4月11日 0時
