過去編５〜終夏〜 ページ11
「これ、保護者の方に渡してね」
担任は僕の机に歩み寄って茶色の封筒を差し出した。
だいたい中身の察しはついた。
...きっと僕は隠し事が苦手なんだろう。君は心配そうに声をかけてくれる。
優しい声で、ほんの微かに微笑みながら
「どうしたの？」
って。
この笑顔を曇らせたくない。
そう思うのと同時に、言葉が詰まった。
言えるはずない。
...転校なんて。
ひきつった僕の表情を見て、君は気を利かせたのか「職員室にいかなくちゃ」と添え、突然思い立ったかのようにこの場を離れていった。
「メール...してみるか。」
直接は話せないっぽいし...メールで正直に話そう。
そう決めて帰ったのに。
いざ宛名が君の名前になった画面を見ると必然のように指が止まる。
一文字として何も浮かばない。
それは心のどこかでまだ転校を認めてない自分がいるようだった。
メールでこの状況。もちろん、顔を見て普通に接せられる訳もなく。
変わらぬひきつった笑顔のまま何日、何週間と過ぎて行く。
また今日も同じことを繰り返す。
そう思ってた。
秋の夕暮れ
遠くで数人の生徒の声が微かに聞こえる程度。
そんなとき
「別れません...か...？」
君の声だけが教室に響いた。
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Hiruneko (灯 2nd )(プロフ) - こたぬき@ショタコンさん» ありがとうございます！！！頑張りますね！！ (2018年1月18日 12時) (
レス) id: bd4d841efc (このIDを非表示/違反報告)
こたぬき@ショタコン - 泣きました;。(ガチ) 続きが気になります！更新頑張ってください。応援してます！ (2018年1月17日 20時) (レス) id: 223f7ad38f (このIDを非表示/違反報告)
編集長 - 掲載おめでとう。この調子で頑張ろうね♪ (2016年4月11日 1時) (レス) id: 31d98c2b85 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきたん - 切ない思いが伝わってきました！続きが気になります！ (2016年4月11日 1時) (レス) id: b518f3d28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：σιψυ x他2人 | 作成日時：2016年4月11日 0時
