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少しの沈黙の後、目にうっすらと涙を浮かべたAが、口を開く。





A「……じゃあ、帰るね。」





そう言い、厨房から出て行こうとするA。





そんなAを引き止めるように、樹は声を出す。





樹「でも…!!」





足を止め、樹の方を振り返るA。





樹「人によって違うんだ、って思いたい。」





A「……え…??」





樹「人が好むレシピが違うように、生き方のレシピも、皆違うと思うんだ。」





樹「…俺、Aの事が好きだよ。」





Aは、ゆっくりと樹に歩み寄る。





A「正解なんて、皆違うよ…?でも、自分の生き方を正解にしたくて、皆必死なんだよ。」





かけていた眼鏡をゆっくりと外す樹。





樹「馬鹿な事お願いしてもいい?」





A「……なに?」





樹「俺のレシピに…なってくんないかな、」





A「…じゃあ、私のレシピにもなってくれるなら、いいよ…?」





見つめ合う二人。
樹が、Aを強く抱きしめる。





どちらからともなく、二人は離れて行き……Aは厨房のテーブルに置いてあったオリーブオイルに手を伸ばす。





そして、そのオリーブオイルを自分の小指に取り、樹の唇に塗って行く。





A「…今日のレシピは、オリーブオイルと、樹……なんて(笑)」





少しはにかむAを見て、微笑む樹。





そして、二人はゆっくりと近付き……





唇を重ねた。





長く、相手の事が心から好きだと伝わってくるような、そんなキス。





一度離れ、樹を少し潤んだ目で見上げるA。





樹「…かわいい、」





思わずといったように、樹はAの髪を撫で、今度は短いキスをした。






Aがまた、上目遣いで樹を見ると、二人は照れたように笑い合った。






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名無し17887号(プロフ) - こんなに好きな作品はありません。寂しいです。待ってます (4月1日 12時) (レス) id: 2e4fcd4881 (このIDを非表示/違反報告)
那月(プロフ) - 久しぶりにのぞいてみたら、完結……となっているのですが、、、もう更新の予定はないのですか? (2020年11月29日 0時) (レス) id: 1e2892fa54 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぴ(プロフ) - 那月さん» 更新遅れてしまって申し訳ありません(;;)ありがとうございます。樹くんとの絡みは多くしていくつもりですので、これからもご愛読下されば嬉しいです^^* (2020年5月8日 19時) (レス) id: 996dcc6991 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぴ(プロフ) - ぁぉさん» 更新遅くなってしまって申し訳ありません(;_;)ありがとうございます。凄く嬉しいです^^*これからも宜しくお願い致します。 (2020年5月8日 19時) (レス) id: 996dcc6991 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぴ(プロフ) - だし巻きたまごさん» 更新とても遅くなってしまい申し訳ありません(;;)ありがとうございます。とても励みになります!これからも宜しくお願い致します。 (2020年5月8日 19時) (レス) id: 996dcc6991 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆぴ | 作成日時:2020年3月7日 13時

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