君のせい。4 ページ9
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あのひ弱にしか見えない彼が。
あんなガタイのいいヤンキーに殴りかかるなんて。
絶対負ける。
そう思って、彼が怪我する瞬間は見たくないのに…
私はその場で食い入るように彼を見ていた。
北斗「 おいA〜って何してんだよ！ 」
「 へ、、あ、北斗… 」
北斗「 なんでこんな道のど真ん中突っ立ってんだよ 」
「 ねぇ北斗、あの人… 」
「女みたいな顔して」と呼ばれていた彼はきっとそう、大我に違いない。
大我と思われる男子はヤンキーを殴っては蹴りを繰り返して、今にも相手を倒してしまいそうで、、
北斗は私の指差した先を見ると、みるみる間に顔が青ざめていった。
「 北斗。もしかしてあの人知ってる？ 」
北斗「 …知人に似てるだけだよ 」
「 そっか、でもあの人私の友達なの 」
北斗「 … 」
「 あの金髪にあの顔は…大我しかいないんだよ。
お願い北斗、私の友達を止めてくれない…？ 」
北斗「 Aの友達にヤンキーと喧嘩するようなやつはいないだろ。人違いだって。ほら行くぞ 」
北斗、なんで助けるのをそんなに拒むの？
知人に似てる？
違うよね、大我を見るその目は。
久しぶりに会って懐かしんでるような
嫌な過去を思い出して苦しんでるような
そんなこと、思ってるんじゃないの？
「 … 」
北斗「 A！！行くぞ！！ 」
「 ｯ！？……わかった 」
北斗が私の名前を大声で叫んだ時、
金髪で大我に似ている…
いや、本物の大我と確かに目が合った。
大我は相手の血が付いた拳を
私から隠すように手を後ろに回した。
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作者名：まち | 作成日時：2018年12月6日 18時
