君のせい。2 ページ7
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楽しそうに悪戯に笑う大我。
樹にされたら多分、ウザって言って1発叩いていたはず。
でも大我にされたら、
何故か、胸が奥の奥の方で とくん と高鳴った。
…なーんてね笑
少女漫画のヒロインの恋する乙女じゃないんだから。
ぶんぶんと頭を振り、気持ちを切り替えた。
大我「 …A、どうしたの? 」
「 今度したら許さないからね、大我 」
大我「 うん、さっきのAで十分満足したからもう良い笑 」
ったく、軽く睨みつけてもまだクスクス笑ってやがる…
樹「 お前ら何いちゃいちゃしてんだよぉ 」
栞「 田中ってば、ずっときょもの事見てたよね笑 」
知らぬ間に休み時間で、
席が離れてしまった樹と栞が来た。
樹「 はぁ?笑 ちげーし笑 」
「 大我は誰のものでも無いんだから〜。
私に妬かれてもねぇ?笑 」
樹「 うるせぇ笑
あ、今日どっか行こーぜ?ゲーセンとかさ 」
「 ありゃりゃ残念。今日はバイト 」
樹「 それは残念。きょもは? 」
大我「 ごめん無理… 」
樹「 仕方ねーな、2人で行くか早瀬 」
栞「 おし、騒ぎまくるか 」
…そういえば大我、
転校してきたあの日から一切誘いに乗ってない。
家の手伝いとかで忙しいのかな。
とか色々考えていると、
バイト先の同僚から連絡が来ていた。
「 えー。また1時間延びるの… 」
樹「 ん? 」
「 最近、うちんとこのバイト辞める人多くて。
残ってる人への負担がすごいの。
で今日も1時間プラスで働かなきゃなんない… 」
栞「 でもいいじゃん。イケメン同期がいるんでしょ? 」
樹「 俺よりも? 」
「 んー、同じくらいかな笑
でもやだよーほんとに。そのせいで寝不足だもん 」
大我「 大変そうだね 」
と、他人事のように話す大我は、
でも程々にね?
と頭をぽんぽんと優しく撫でてくれた。
それだけなのに。
それだけで、
心が揺れ動くのは、
何かの魔法にかかってしまったからに決まっている。
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作者名:まち | 作成日時:2018年12月6日 18時