六つの大罪～SixGuilty vs Answers～ 3 (ページ12)

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行く手に眠り姫: ページ12

Go.side

ついに陽は俺たちの真上
燦々と降り注ぐ日光が目覚めを焦らす

冷たいコンクリートに打ち付けられた現実は､そう上手くはほどかれない

ったく､いつまで待たせんだよババア…
こっちがどれだけ待ってるかわかってんだろーな

その時､固く閉じた瞼が開いた

必死の介抱は希望を生んだ

久しぶりに見る瞳は､一点の曇りも無く､澄み切った黒色

「長野ｯ」
「長野くん!」

健が長野くんに抱きつく

当の本人のはあの笑顔になっている
月の様な柔らかな笑顔に

「なぁのくん､おかえり」

「……ww…ただいまぁｯ」

「ごめんね､なんか｡俺一人自爆してさ｡迷惑掛けて､本当に申し訳ないよ」
「ばか」

マジ､天然｡意味分かんねーわ

てめーが俺たちを守ってくれたんだろーが
いい加減気付けよ､長野くん

「照れてんだろ??言えよww」

「別に｡まぁおかえりって事じゃね」

ぽふっ

頭の上に何か乗せられた

大きくて､あったかくて､安心するもの

「ありがとう｡剛だって活躍してくれたじゃない｡またこうやって話すのも凄く嬉しいからさ」

この人は恥じらい無く､こんな水臭い事まで言えてしまう
本当に優しくて､強い｡自慢のメンバー

「お前､怪我は??」

「平気平気｡何にも無いよ｡ただ､余計に昼まで寝てたからw＿＿＿」

「飯だ飯～!」

「勝利とひろしのお祝いやな」

長い事眠っていた長野くん

無理しやがって
あん時､頼ってれば眠らないでいれたんだと思うけどwww

まぁ､それが長野くんなんだけどね

“あの人らしい”って感じ