六つの大罪～SixGuilty vs Answers～ 3 (ページ2)

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終わらない<暴食>　終ページ2

それからともなくして“復帰”という言葉は持ち上がっていなかった

しかも､坂本くんまでもが騎士団から抜けていたと言う事

という事は残っているのはおちびちゃんだけ

あんなに小さかった少年が､いつしか､いとも簡単に背を抜かれてしまっていて

だが､自分からチャンスをもぎ取らなければ､何も動かない｡そんな事は分かっていた

自分は推す事が不得意であるエルヴェロシにとっては､大きな勇気と苦渋の決断が不可欠である

もう､俺の足で動くしかないと

夕刻､王国の騎士団長の元へ走った

「失礼します」

「長野か｡どうした」

久しぶりの再会には､少し重たい雰囲気になってしまう

早く言わなければ

坂本くんとおちびちゃんと､一緒に過ごしたいんだろ…??

「団長｡もし､もしですけど､騎士団を再建したら､僕を入れてもらえませんか??」

「うむ……」

そういうと､団長はおもむろに紙を見せてきた

「実は､新しい少数団を作ろうと思っててな｡“SixGuilty”と言うんだが｡ウチのトップである三宅を中心に､井ノ原､坂本｡そして､岡田という奴を入れようと思っている｡あと､そこに出来れば森田剛を入団要請させたい｡そして､三宅から

“長野くんを入れたい”という希望があった」

「えっ＿＿＿」

頭が真っ白｡我が団のトップクラスである三宅から希望があったなんて

しかも､坂本くんとおちびちゃんまで

「どうだ､やってみるか?」

「はい､お願いします」

その言葉に､魂が自然と籠る

踏み出した扉は間違いじゃなかった

魔神族であるエルヴェロシが人間に情を抱く事は無かった
だが､変えられたのだ｡彼らに“思い方”を

「長野」
「なぁのくん!」

懐かしい声が俺を呼んでいる

そして岡田と二人の最強

エルヴェロシとしてもう一度生きる時は､何かを守る時､だと