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48:epilogue ページ49

「うん、もうすぐ搭乗だよ。大丈夫だって!子供じゃないんだから!」
 
 
母からの電話。
日本に着いたら、空港まで迎えに来ようかと言っていて、
笑いながら、もうすぐ家族に会えるんだという思いと
 
お世話になったここから離れてしまうのかと
寂しさがふつふつと込み上げてくる。
 
 
 
『早く会いたいわ。』
 
 
 
そう言って電話を切った母。
 
携帯をしまい
隣に視線をやれば、こっそり手を握り締めてくれる大好きな人。
 
 
 
 
「シウォナ、ありがとう。」
 

 
「俺のほうこそ…たまには連絡してね。」
 
 

「うん。寂しくなっちゃうね。」
 
 
 
「ああ。でもAが決めた事だろう?頑張ってきて…」
 
 

 
寂しそうな瞳。
シウォンは切なそうに、私の髪を甲で撫でた。



 
 

 
 
 



これで、いいのかな。

そんなの、

私もシウォンも分からない。





でも、

好きなんだ。





離れる事なんて出来ないんだ。

一生、結ばれる事はない。
それでも、好き。




それだけで
良い様な気がしてきた。




見上げれば、
自分が乗る飛行機の便の名前が
電光掲示板の上に徐々に上がっていく。

小さめのスーツケースの取っ手を握り締めて
見上げた私の横には

大きな手のひらで
私の肩を、抱き寄せるシウォン。





ひっそりと
ひっそりと

誰にも内緒で

好きな気持ちだけを大切に


歩んでいこう。
そう決めた。


いつだって隣には、心には
あなたがいるから。






 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


「A。」



「ん?」




横を向くと
電光掲示板を私と同じように見上げていた
シウォンの横顔。




「…愛してる。」




照れ隠しのように
頭をポリポリと掻いて

微笑んで見せた。







早く帰ってこなきゃね。

シウォナ。

 

fin

あとがき→←47



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設定タグ:SUPERJUNIOR , シウォン , K-POP   
作品ジャンル:タレント
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ちぇ。(プロフ) - wakaさん» コメントありがとうございます^^どこかでその後の二人書いてみようと思います:) (2016年11月22日 9時) (レス) id: e14a95ed00 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - お疲れ様です。おわっちゃった・・・・いつかその後を書いてくれたら嬉しいなぁ。次回作待ってます!! (2016年11月21日 18時) (レス) id: 2c21ad0cad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちぇ。 | 作成日時:2015年1月17日 2時

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