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ぐんっと強い力で
引っ張られた、腕。
視界が大きく動く。
あまりにも急で、頭がついていかない。
気が付いたときには
ﾄｲﾚの先の、ちょっとした
人が隠れるくらいのｽﾍﾟｰｽにいた。
壁に押付けられて
恐る恐る瞑っていた目を開ければ
目の前にはｽｰﾂ。
途端に懐かしい匂い。
見上げた先には
案の定
「……ｼｳｫﾝ…」
いつもなら
斜めに力強く上がっている眉毛が
力なく下がっている
「いると思った…」
私の腕を掴んでいた手が
強く強く、確かめるように
私の手を握った。
「会いたかった。」
そのまま ゆっくりと額を私の肩につける。
「ﾋｮﾝから聞いた。」
篭った低い声が
私の耳に届く。
ははっ。
ﾋﾁｮﾙオッパかな...
そういうところ
気を遣わなくて良いのに...
そんな風に冷静に思いながらも
「そう。」
やっと出てきた言葉はそれだけだった。
それしか、言えなかった。
少し私から離れたｼｳｫﾝは
手馴れたように
私の頬を、また大きな手のひらで包み込む。
いつも、それにﾄﾞｷﾄﾞｷするんだ。
そして、私はｼｳｫﾝが好きなんだと
再確認するんだ。
それがいつの日か、当たり前になった。
この先はもう何をされるかなんて
目に見えている。
それでも
同じ事を
疑問を残しながら...
何度も何度も繰り返してきた。
それを望んで待っている私。
ずるいのはどっちだろう......？
ほら。ね。
顔を傾けながら
徐々に近づくｼｳｫﾝ。
その瞳はすでに私の唇を捕らえている。
ゆっくり重なる唇。
被せるように。
塞ぐように。
容赦なく重ねては
私の唇を湿らせる。
深くなっていくそのｷｽに
置いていかれないように
ｷﾞｭｯとｼｳｫﾝの洋服を掴むんだ。
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ちぇ。(プロフ) - wakaさん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます^^どこかでその後の二人書いてみようと思います：） (2016年11月22日 9時) (
レス) id: e14a95ed00 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - お疲れ様です。おわっちゃった・・・・いつかその後を書いてくれたら嬉しいなぁ。次回作待ってます！！ (2016年11月21日 18時) (レス) id: 2c21ad0cad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぇ。 | 作成日時：2015年1月17日 2時
