16 次解 ページ16
次にサンジ様だ。
船を見て回った所、ブルック様とサンジ様以外に不快に思っている方はいらっしゃらない様だった。
自分でつけた誤解は最後までケジメをつけなければなるまい。
キッチンまで足を運ぶと、椅子にもたれながらたばこを吹かすサンジ様がいた。
まだ少し眠いのか、目を瞑ったまま「ふー」と煙を吐いた。
俗に吐流煙と呼ばれるものだ。
そのまま眠るつもりだったのなら、起こすようで少し心苦しいが
このままの状態が一番良くない。
「サンジ様」
「ん・・・？」
パチッと目を開けてもたれていた半身を起こした。
「お休みの所、申し訳ありません」
「いや、別に大丈夫だ。それより何か用か？」
私が来たことでサンジ様はすっくと立ち上がり、
ポケットに手を入れた。
「はい、先程お話しした事についてです」
「・・・？」
何のことだ？
と言いたげに首をかしげる。
「サンジ様は私(わたくし)がナミ様と湯浴みをともにしたことを
不快に思っていらっしゃいますか？」
「別に不快ではねぇよ？全然。
ただ、俺の方がナミさんといる時間が長いのに男のAに先越されたなーって」
ハハハッと笑う。
その顔は怒りも、不快だ、といった感情も読み取れなかった。
とはいえ、感情を隠すのが上手い人などごまんといる。
その中の感情を探り、すくい取り、実行に移すのが執事の仕事だ。
主人がわざわざ言うまでもなく、
言いたい事を察する力を求められる。
「承知致しました。
ですが、私(わたくし)の報告不足によってサンジ様は誤解をしていらっしゃいます」
「誤解？」
「はい、申し訳ありません。
以後、このような事が二度と起こらぬように、全力を懸けて業務を努めます。
誤解の件ですが、私(わたくし)は女で御座います」
「へぇ・・・」
「え？」
「女で御座います」
キョトンとして私を凝視する。
よほど信じられないようで、咥えていたたばこをポロッと落としかけていた。
「え・・・初めて聞いた・・・」
「申し訳ありません」
深々と頭を下げると
サンジ様が「そんなに謝んなくても・・・」と焦ったように手をあちこちへと
向ける。
「え・・・じゃあA・・・ちゃん?」
「いいえ、私共(わたくしども)使用人に敬称はおこがましい限りで御座います。
今まで通り、Aとお呼びくださいませ」
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米(プロフ) - 13でブルック様がブルック歳になっているかと…自分の好みのどストライクです。続編の方の更新、頑張って下さい(o^^o) (2018年5月24日 20時) (
レス) id: a291579951 (このIDを非表示/違反報告)
蛇心仏口 - 水。様 本当ですか！ありがとうございます！ (2018年4月3日 2時) (レス) id: d4848b5142 (このIDを非表示/違反報告)
水｡(プロフ) - 世界観がとても好みです!!続編も読ませていただきます!! (2018年4月1日 21時) (レス) id: 64a8d367a4 (このIDを非表示/違反報告)
蛇心仏口 - あ”・・・失礼しました・・・これからは誤字脱字などないようにします。優しく教えて下さってありがとうございます！！ (2018年3月7日 12時) (レス) id: 3d96a50914 (このIDを非表示/違反報告)
ナトリウム - すみません!!もう一個ありました。異変 の6行目の風呂が×2になってます!!! (2018年3月4日 18時) (レス) id: 8d1370d2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇心仏口 | 作成日時：2017年11月22日 20時
