お嬢様、口づけを・・・//*執事ver.*【名前変換オリジナル】

▽76　　居場所 ページ20

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父「“可能な距離ならばここから居場所がわかるはずだ”」


(人3)「本当ですか」


父「“あぁ。この通信機からでも探せるはず。だから”」




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父「“Aを助けてくれ。今、そばにいてやれるのは
　 (人3)、お前しかいないんだっ!!」




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父「“じゃあ、きるぞ!!……頼んだ」




ﾌﾟﾁｯ



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自分しか…



いないんだ。




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ここに来たきっかけ。


それは



逃げ出してきた自分を


旦那様が救ってくれた。





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そこで、初めて与えられた仕事。


A様という“お嬢様”をお守りすること。


ただ、それだけだった。




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だけど、次第に気持ちは変わって行った。


お嬢様にとっては


“お嬢様”と“執事”という


関係でしかないもかもしれない。




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でも


お嬢様といると


すごいドキドキして。


すごい愛しく思えて。


ずっとそばにいたいと思えて。




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いつのまにか



お嬢様のことが好きになっていた。




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(人3)「閉鎖された工場…」



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手の中で通信機の赤い点が


強く光り輝く。




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その工場は


最近有名グループに潰されたと


新聞にも載っていた。




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(人3)「……よしっ」




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お待ちください、お嬢様。



必ず救い出して見せます…!!




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携帯電話を握りしめ



玄関を飛び出すと屋敷の中に



小さく響いた。




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