翌朝 ページ14
「Aさん!」
「…おはようございます」
翌朝。廊下でたまたま会った生徒会役員と今日の放課後にある会議について話していたら、昨日のケーキ女に話しかけられた。
「何ですか」
「昨日、あの後大丈夫だったんですか!?」
「何がですか」
「だって、素行の悪い他校の生徒と…」
そういえば、昨日の最初のイベントはそんなんだったな。いろいろありすぎて忘れてた。
「彼らには警察に通報しないことを条件に二度とうちの生徒に手を出さないように約束してもらいました」
と、多少無理のある返事をしたが、ケーキ女は「そうですか」と納得したように胸をなでた。馬鹿だろコイツ。
「他校の生徒と何かあったんですか」生徒会役員の方も気になったのか、控えめに聞いてきた。
「何か、というほどのことでは。ただ、少々素行の悪そうな他校の男子生徒がうちの生徒二人に五人ほどで迫っていたので注意しただけです」
「そうだったんですか。さすが会長ですわ。私など、そのような場面に遭遇しても注意どころか助けることもできるかどうか…」
「何も自分で助けなくても、誰か他の人に助けを求めるだけでも対称にされている生徒を助けられると思いますよ。素行の悪い方々はあのような姿ですが案外用心深いものです」
「そうなんですか。ありがとうございます。参考にしますわ」
何のだよ。
そろそろ朝のSHRが始まりそうだったので生徒会役員と別れ、ケーキ女と教室に戻る。
ちなみに、この日の生徒会会議の議題は文化祭についてだった。夏休みもまだだというのに、こういう役割をしているとこんな時期からいろいろと考えなくてはならない。
はー、だる。
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作者名:mire | 作者ホームページ:http://id27.fm-p.jp/456/0601kamui330/
作成日時:2019年3月17日 16時