聞いて、五年生。【RKRN】

聞いて、五年生。９６ ページ1

どうしてよ･･････どうして学級委員長･･････Aちゃんは私のことを
受け止めてくれないの？

どうして縁を切ったの？

私のことは･･････もう嫌いなの？






「･･････お姉ちゃん･･････」


鈴華、あぁ最近見てないうちに少し背が伸びたんだね。
私を心配して来てくれたのかな？


「どうしたの、鈴華？」


私が声を出すと驚くほど弱々しくて、何故だか自分の声が気持ち悪かった。


「お姉ちゃん、お母さんから文が来ていたの。それでね、その内容が―」
「お母さんから？」

珍しかった。
母は父とは正反対で冷たくあまりしゃべらなかったし。

金持ちだからって威張りすぎなのよお母さんは。
･･････それに愛情を注ぐのはいつも跡取りの鈴也だけ。

鈴也に罪はないけれど‥･･･それでも私は愛情を注いでほしかった。
愛情に飢えてた、きっと、だから‥･････････。





Aちゃんに依存してたのかも。


「お姉ちゃん、どうすればいいの･･････？」



文を開くと予想外の内容だった。



“忍術学園を辞めて帰ってきなさい”



その短い文だけだった。
冷たい母らしいと言えば母らしいけどよく現状が掴めないでいる。

理由は･･････知ってる。
長女である私の縁談でも決まったんだろう。

だから行儀見習いで入学させたのも･･･もう必要ないということでしょう？

「帰って来い･･･ってことは鈴華･･････」
「ここにはもう、いられないってことなんだね」


とても嬉しい。
嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい！！！
でも辛い。
辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い！！！

縁を切られたのだからここにはもういれないと思っていたところだったの！！
Aちゃんと会えない“今”なんてもううんざりなの！

でもそうなると･･････もう二度と好きだった人に会えない。
もう･･････もう二度と。


二つの感情が混ざり合う。
気持ち悪い、吐きだしてしまいたい。

でも、妹にこんな姿見せられない。



「‥･･･学園長先生に、報告しに行こうか」



早く、去ろう。


　

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