side S ページ41
刻々と迫ってくる俺たちの順番。
事情を話して順番は一番最後にして貰ったけど、氷で冷やしててもあんまり痛みはひかないみたいで。
しかも、一番最後ということはダンス部の後。
相当なクオリティを要求される。
「痛くない？やめてもいいんだからな？」
「しょーちゃん。大丈夫だってば、ホラ、余計なこと考えて最後、一人だけ反対向いたりしちゃダメだからね？」
本人が一番落ち着いているという……
「ホントどうってことないって。何なら今からバク転5回連続でやってみようか？」
絶対痛いだろ、それ
「ちょっバカ、やめとけよ」
「ふふ、冗談に決まってるでしょ
5回も連続でやったら目回って死ぬわ」
ニノ、酔いやすいからね……じゃなくて！なんでそんなに落ち着いてるんだよ！心配だよ俺はぁ！
「あっこの次だって。行こ」
イントロが流れ出す。
まずは智くんのアクセントダンス。
そこから俺たち四人も加わって…
凄ぇ、、 ニノの動きが練習と全然変わらない。
プロかよ。あんだけ腫れてたら、激痛だろうに。
一瞬、目があった。
微笑んでるけど、いつもの倍以上額に滲む汗がああ、無理してんだなって。
バク転も超キレイに飛んで。
ほぼ、ノーミス。
裏に引っ込むと同時にニノを支える相葉くん。
「お疲れ様」
「よく頑張ったよ」
「ほら、氷氷！」
「結果発表まで時間あるから、ちょっと冷やしとけ！」
皆から髪の毛がくしゃくしゃになるまで頭を撫でられて、耳まで真っ赤なニノ。
可愛い！可愛い！
「ちょっと翔ちゃんー！何撮ってんの！お金とるよ！」
「おっ翔くんナイス。あとで送っといて」
「ばかっ送んなくていいからね翔ちゃん！
もう消しといて！」
消しませんよーっ
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作者名：yellowstorm | 作成日時：2019年7月12日 19時
