51夜 ページ5
兄は自分の洋服部屋の扉を開ける
そこはたくさんの兄の服が綺麗に並んでいた
『す・・・凄い』
紅覇「さっ じゃあ何から着てもらおうかな♪ Aは僕と背恰好が似てるから なんでも行けそうだよね」
『でも 全部は・・・さすがに』
この量・・・一体いくつの服があるのだろうか
全部着ていては1日が終わってしまうのではないか
一抹の不安がよぎる
その不安は現実になりつつある
『に、兄様・・・もう』
勘弁してほしいとつい涙目になる、
紅覇「うん やっぱこれだね!」
そう言って手に取ったものは、藍色をベースにしたものだった
兄と同じように腕を出すのだが、今までそのような服は着たことがなかったので
数日前から日に当たっても症状が出なくなった俺を不安にさせる
紅覇「じゃあこれに着替えて」
言われるがままに、俺は兄の言う通りにした
『こ、これで・・・いいの?』
正解がわからず、兄に問う
紅覇「あとは はいこれ付けて これとこれも」
『えっ えっと』
紅覇「あっ じゃあ僕も手伝うからAこっち」
『えっ う、うん』
首飾りや腕輪、耳飾りと次々渡されたものを身に着けていく
以前の俺からは考えられない身形だ
紅覇「はい A 鏡」
そういって渡された鏡で自分を姿を見たときに俺は驚く
『これが・・・俺?』
あまりの変わりようで不思議で仕方がない
紅覇「Aって 自分の魔法で傷を治したりすんの? 見たところ傷がないんだけど 昔 大けがしたやつとかも」
『傷痕を無くすくらいなら・・・簡単』
紅覇「え〜! いいなぁ だからこんな肌が綺麗なのかぁ〜 いいなぁ〜」
『じゃあ・・・兄様が怪我したら』
紅覇「治してくれるの? やったぁ じゃあその服一式あげるね」
『わ、悪いですよ! すぐお返しします!』
紅覇「だーめ なら命令 これからちゃんとそれ着ること わかった?」
『で、でも・・・』
紅覇「僕の我儘に付き合ってくれたお礼でもあるんだからさ じゃあジュダルくんたちのとこに戻ろっか」
『はい』
そういい部屋を出た際、白龍兄様を見つけたがすぐに去ってしまった
紅覇「A 行くよ?」
『! はい』
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