諸伏妹は今日も潜入中 ２

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「何でここに来る前に連絡しなかったんです？」

「あ、いや…急に来ることになったから…」

「だからって黙って来ることは無いでしょう」

長野県警のエントランス。
冷え切った身体は溶けていくも、額には冷や汗が流れる
詰め寄ってくるタカ兄にタジタジになりながら、先程の２人に助けを求めた
お団子の女性・上原由衣が一歩、歩み寄ってきた

「ねぇ、本当に私達のこと覚えて無いの？」

「えっと…上原さん、でしたっけ？」

「…そうよ。敢ちゃんのことを覚えてないのはまだ分かるけど、私のことまで忘れちゃったの？」

「仕方無ぇだろ由衣。あの事件より前の記憶が全く無ぇってさっきコウメイが言ってただろうが」

「でも…」

眉尻を下げる上原さんに申し訳無い気持ちになる
兄によると２人は兄の幼馴染で、上原さんは私と同学年。
毎朝一緒に登校するほど仲が良かったらしい
前にヒロ兄に聞かされた、あの事件の直前まで一緒にいたのもこの人だったらしい

「ごめんなさい、上原さん…」

「気にしないで。これからまた仲良くしてくれる？Aちゃん」

小さく頷くと、対面に座っていた彼女の手が触れた

「それと、私のことは由衣でいいわ」

笑いあった私達の隣から大きめの咳払いが聞こえて、再び兄に視線を戻した

「それで。Aはこれからどうするつもりですか？」

「…一週間。一週間だけでいいので泊めてください、お兄様」


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『諸伏妹は今日も潜入中２』ご愛好ありがとうございました！

３章は『長野滞在編』からスタートいたします
ちゃんと降谷さんたちも登場してくれると思うので乞うご期待です！

それでは皆様、続編でお会いしましょう…！

追記
　皆様のお陰でお星様が赤井さんカラーに染まりました！
　ほんっとうにありがとうございます！！

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