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「でも、紐状のものは遺留品の中には何も…」
「じゃあ、それが形を変えていたら?」
狼狽える高木君と確実に真実への歩みを進めていく少女
「萩江さんが被ってたニット帽…凶器はそれに編み込まれた毛糸だよ」
核心を突いた彼女に反して、コナンくんは一言も言葉を発さない
思えば今日はやけに大人しい
世良って少女を警戒してる…?
「犯人は予め彼女のニット帽と同じ毛糸を用意してたんでしょう?」
私も彼女のことは警戒しているけれど、目暮警部たちがいる手前、首を突っ込まないと逆に怪しまれてしまう
犯人は恐らく毛糸で被害者を絞殺した後、ニット帽の先端に付いていたポンポンを一旦外して、そこに凶器の毛糸を編み込んだのだろう
世良さんは私の推理と同じものを淡々と告げていく
それに園子さんが口を挟んだ
「でも、編み物をするなら棒がいるんじゃないの?」
「多分萩江さんのドラムスティックを使ったんだと思うよ?」
「バンドの3人が被害者を起こしにスタジオにいたのはそれぞれ10分くらいなんですよね?編み物をする時間なんて…」
「甘いよ高木君、1人だけ事前に準備できる人がいるでしょう?」
すう、と息を吸って犯人をまっすぐ見つめる
「小暮留海さん…あなたですよ!」
彼女が息を飲む動作を見て、推理に確信を持つ
「ジャケットのボタンが取れること、ギターの弦が切れることは事前に準備することはできない。でも、あなたは曲の直しをするとおっしゃいましたよね…?」
「なるほど、曲は事前に準備できるという訳か!」
目暮警部に軽く頷きを返す
…懐かしいな、この感じ。
「しかも、留海さんだけ防犯カメラに背中向けてたよね?…ピアノ弾くふりして編み物くらいはできるんじゃない?」
「スマホの位置をコントロールできたのもアンタしかいないしな!」
真実にたどり着いた3人によって、カラクリが解けていく
今、私が解き明かしたい謎は一つだけ。
世良真純さん…貴女は何者?
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まめもやし - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。すぐに修正致します…! (6月18日 9時) (レス) @page39 id: b87ba5c8ac (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - カフェ定員じゃなくて、カフェ店員です。 (6月16日 7時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
まめもやし(プロフ) - ふゆなさん» 遅くなってすみません…ありがとうございます! (2022年6月4日 22時) (レス) @page6 id: b87ba5c8ac (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな(プロフ) - 続編おめでとうございます!!、 (2022年5月30日 7時) (レス) id: 676d8245fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめもやし | 作成日時:2022年5月28日 19時